執筆者:水口貴博

数字のトリックを見破る30の方法

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給料の安さが、あなたに知恵を振り絞らせる機会を与える。

給料の安さが、あなたに知恵を振り絞らせる機会を与える。 | 数字のトリックを見破る30の方法

私が、お金についての知識をどこで身につけたのかというと、給料の安い新人時代です。

当時は給料が安くて、恥ずかしいことに、毎月赤字でした。

初めに親から就職祝いでもらった100万円が、どんどん減っていったものです。

赤字になるのは、給料が安いからだと思っていました。

しかし、赤字の生活が続けば、いつか貯金の底がつきます。

黒字にするために、削られる生活費はすべて削り、小から大を生むようなお金の使い方を考えました。

いろいろな本を読んだり、親からお金の管理について学んだり、友人の生活を参考にしたりです。

「なぜお金が貯まらないのだろうか」

「なぜいつの間にかお金が消えているのだろうか」

当時は生活がかかっていたので、必死になってお金の勉強をしました。

真剣に考えて、自分の生活を振り返ります。

すると、お金の管理能力のなさという原因に行き着きます。

無駄にお金を使っていることがわかると、資本主義社会の仕組みに気づき、お金の取り扱いに注意するようになりました。

お金の管理能力が優れている人は、給料が少なくても、赤字になりません。

10万円しか給料がなくても、10万円内で生活をやりくりできます。

少ないお金なら少ないなりに、知恵を使って生活を調整することができるからです。

お金が少なくても、お金の管理能力が上回っていれば、必ずやりくりできます。

食費を減らすためにはどうすればいいか。

交通費を減らすためにはどうすればいいか。

交際費を減らすためにはどうすればいいか。

さらには、固定費である家賃を減らすためにはどうすればいいのか。

そんなことまで考え始めます。

どうすれば黒字にできるか、勉強するのです。

新人時代に給料が少ないのは、お金の勉強のために、お金を前払いしていると思ってください。

学校で勉強するためにお金を払うように、お金の勉強をするために、社会に対してお金を払います。

社会は怖い先生です。

お金の勉強をしない生徒からは、厳しい態度で接してきます。

しかし、きちんと勉強できれば、厳しい先生もあっと言わせることができます。

もともとの給料が少ないのは、すでに社会に対して授業料を支払い、天引きされている状態だと思ってください。

実は、あなたはたくさんの学ぶ機会を与えられています。

学校に授業料を払っても、学校をサボれば意味がありませんね。

同じように、社会にお金を払っても、その勉強を社会の中でしっかりしないと、元は取れません。

給料の安い新人ほど、お金の勉強が急務ですから、授業料を給料から天引きされます。

その代わり、お金の苦労をすることで、金銭感覚を養う機会を与えられます。

給料が安いのではありません。

安いのは、授業料を支払っているから、給料が安く感じます。

安い給料で、どうすれば生活をやりくりできるか、必死になって考えましょう。

お金について学ぶチャンスです。

自分の生活がかかっているのですから、手を抜かず、食費・交通費・光熱費を削るための知恵を出しましょう。

知恵が身につけば、あなたは一生役立つお金の知識を身につけることができるのです。

数字のトリックを見破る方法(20)
  • 給料の安さに嘆くより、お金の勉強をする。
ウインドーに張り出されている優良物件は、客引きである。

数字のトリックを見破る30の方法

  1. 数字のトリックに騙されるな。
  2. 安くなったのではない。
    初めからその価格なのだ。
  3. 4桁と3桁の違いに、騙されない。
  4. 賢い消費者は、値段を四捨五入して考える。
  5. わざと期間を書かない期間限定サービス。
  6. ポイント制に、得はない。
  7. 平凡な消費者は「値段→必要性」の順で考える。
    賢い消費者は「必要性→値段」の順で考える。
  8. 数字で考えると、ウエイターが1人しかいない理由が見えてくる。
  9. クレジットカードを使うことで、数字がわからなくなる。
  10. 「無料」という甘い言葉を信じると、損をする。
  11. 「送料は当社が負担」は、送料を商品に上乗せしているだけ。
  12. 同じ効果でも、選択によって大幅な節約ができる。
  13. 数字で考えれば、真実が見えてくる。
  14. 安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。
  15. 実績だけを見ていると、騙される。
    どのくらいの期間での実績かを考える。
  16. 英語の結果は、仕事の結果ではない。
  17. お金持ちほど、けちである。
  18. どんなに安くても、価値を感じないところにお金を使わない。
  19. 世の中に、本当の無料メディアはない。
  20. 給料の安さが、あなたに知恵を振り絞らせる機会を与える。
  21. ウインドーに張り出されている優良物件は、客引きである。
  22. 節約のために、自炊が一番とは限らない。
  23. 購入後の維持費の計算を、忘れていませんか。
  24. 金額が大きくなると、金銭感覚が鈍くなる。
  25. 試験結果の90点は、ほぼ100点と考えていい。
  26. 「喫煙者の24時間」は「禁煙者の24時間」以下である。
  27. 金銭感覚を養うためには、1万円札1枚より、1,000円札10枚のほうがいい。
  28. 量は同じでも、単位を変えてしまうだけで、印象が変わってしまう。
  29. 人間は、切りのいい数字が好き。
  30. 言葉の表現を変えるだけで、印象が変わってしまう。

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