ある日のチラシに、こんな言葉が載っていました。
「本日かぎり! 50パーセントオフ!」
よくありませんか、こういう広告。
こういう広告に限って、商品の価格より、オフになっているパーセンテージの字のほうが大きく記載されています。
「50パーセントオフ」を単純に考えれば、半額ということです。
一目見た印象では、すごい大安売りで、店側は大盤振る舞いをしていると感じます。
「これは買わなきゃ損だ!」
衝動買いをしそうになります。
しかし、よく金額を見てみましょう。
せいぜい、100円の商品が、50円になっていたりするものです。
50円しか安くなっていません。
100円から50円では、安くなった印象が小さいので、大きな印象に変えるために「50パーセントオフ」と表現しています。
ゆえに、値段の字(例:50円)より、オフになっている字(例:50パーセントオフ! )を、大きくして、記載しています。
チラシを見た消費者は、激安になっていると勘違いして、言葉に踊らされて購入してしまいます。
激安とは「どのくらい安くなっているか」を目安に考えます。
100円の商品から50円は、まだ激安とは言えません。
50円しか安くなっていないからです。
それより、100万円の商品が、99万円になっているほうが激安です。
1万円も安くなっているからです。
たった1パーセントしか安くなっていませんが、安くなっている金額だけを見ると、大きいです。
パーセンテージで考えるから、勘違いしてしまいます。
どのくらい安くなったのかという事実を、きちんと数字で見てみましょう。
50パーセントオフで50円得をするより、1パーセントオフでいいから1万円安くなっている商品のほうが、はるかに激安です。