公開日:2008年6月8日
執筆者:水口貴博

数字のトリックを見破る30の方法

  • 数字のトリックに騙されるな。
数字のトリックを見破る30の方法

数字のトリックに騙されるな。

世の中にある数字は、面白いです。
数字のわずかな見せ方の差で、購買欲をかき立て、商品購入に結びつける数字の使い方があります。
「10万人の人が愛用している商品」と書かれていると、どう思うでしょうか。

数字のトリックに騙されるな。

安くなったのではない。
初めからその価格なのだ。

ときおり、次のような表示を目にしませんか。
「1,000円 → 800円」
「12,000円 → 9,000円」

安くなったのではない。初めからその価格なのだ。

4桁と3桁の違いに、騙されない。

あるお店で、期間限定のセールを行っていました。
価格表示は、次のようになっていました。
あなたは、どちらのほうが安くなったと感じるでしょうか。

4桁と3桁の違いに、騙されない。

賢い消費者は、値段を四捨五入して考える。

「989円」という値札があります。
あなたなら、どんな印象を持ちますか。
もしや、ぱっと見た印象から、989円を900円と考えていないでしょうか。

賢い消費者は、値段を四捨五入して考える。

わざと期間を書かない期間限定サービス。

ときおり、町の商店街をぶらぶらしていると、店頭で次のようなうたい文句を目にします。
「今だけ大サービス!」
期間限定で商品を安くしたり、サービスを上乗せしたりするという内容です。

わざと期間を書かない期間限定サービス。

ポイント制に、得はない。

チェーン店でよく採用されているのが「ポイント制」です。
商品を購入するごとにポイントが貯まり、ポイントに応じて商品を交換できる仕組みです。
典型的な例でいうと「1ポイント1円」です。

ポイント制に、得はない。

平凡な消費者は「値段→必要性」の順で考える。
賢い消費者は「必要性→値段」の順で考える。

商品を買うときには、通常、次の2つを考えながら、検討します。
(1)値段
(2)必要性

平凡な消費者は「値段→必要性」の順で考える。賢い消費者は「必要性→値段」の順で考える。

数字で考えると、ウエイターが1人しかいない理由が見えてくる。

私がよく行くレストランの1つに、24時間営業のところがあります。
お昼はウエイターが3人になりますが、夜は人が少ないため、1人でやっています。
しかし、夜とはいえ、立地条件がよいため、深夜でさえ3分の2の席が埋まることは珍しくありません。

数字で考えると、ウエイターが1人しかいない理由が見えてくる。

クレジットカードを使うことで、数字がわからなくなる。

クレジットカードとは何かと聞かれ、あなたならどう答えますか。
「支払いを先送りするカード」
「現金がなくても、商品代金を払ったことになるというカード」

クレジットカードを使うことで、数字がわからなくなる。

「無料」という甘い言葉を信じると、損をする。

「16時から、1階の受付で無料商品券と交換します」
大型デパートでは、ときおり、こうしたアナウンスが流れます。
あなたも一度は、耳にしたことがあるでしょう。

「無料」という甘い言葉を信じると、損をする。

「送料は当社が負担」は、送料を商品に上乗せしているだけ。

「送料は当社が負担」という広告を目にします。
お歳暮、お中元、各種プレゼントを贈るときなど、よく目にする広告ですね。
「え! 送料を負担してくれるの。無料だ。得だ」

「送料は当社が負担」は、送料を商品に上乗せしているだけ。

同じ効果でも、選択によって大幅な節約ができる。

冬限定ですが、私は自分のアパートから会社まで、歩いて出社します。
寒い冬に歩いて出社するといい運動になり、体もちょうどいい具合に温まってきます。
さすがに夏はあまりに暑すぎるため、今のところは控えています。

同じ効果でも、選択によって大幅な節約ができる。

数字で考えれば、真実が見えてくる。

数字のトリックに騙される、典型的なケースを紹介します。
次の数字を純粋に見てみましょう。
ぱっと見た印象から「安くなっている!」と印象を受けるのはどちらでしょうか。

数字で考えれば、真実が見えてくる。

安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。

ある日のチラシに、こんな言葉が載っていました。
「本日かぎり! 50パーセントオフ!」
よくありませんか、こういう広告。

安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。

実績だけを見ていると、騙される。
どのくらいの期間での実績かを考える。

「この商品は1万件の実績があります!」
よくある、誇大広告の例です。
少し大げさに書かれている広告は、素人の消費者でもわかります。

実績だけを見ていると、騙される。どのくらいの期間での実績かを考える。

英語の結果は、仕事の結果ではない。

英語の世界的試験「TOEIC(トーイック)」は、あなたもご存じのことでしょう。
10点から990点までの範囲でスコアを表示し、受験者の英語の実力を正確に表現できる試験です。
就職試験の際も「TOEICのスコアが高いほうが有利」と言われます。

英語の結果は、仕事の結果ではない。

お金持ちほど、けちである。

お金持ちほど、けちです。
どの世界、どの人にも共通する真理です。
けちという言葉があるからとはいえ、マイナスを想像していないでしょうか。

お金持ちほど、けちである。

どんなに安くても、価値を感じないところにお金を使わない。

100万円の壺があるとします。
「すごいな。100万円の壺だから高級に違いない」
単純にそう思います。

どんなに安くても、価値を感じないところにお金を使わない。

世の中に、本当の無料メディアはない。

フリーペーパーは、無料で見られる雑誌です。
就職案内や飲み屋案内のフリーペーパーは、皆さんもよくご存じのことでしょう。
町の至る所に置いてあり、無料で入手できます。

世の中に、本当の無料メディアはない。

給料の安さが、あなたに知恵を振り絞らせる機会を与える。

私が、お金についての知識をどこで身につけたのかというと、給料の安い新人時代です。
当時は給料が安くて、恥ずかしいことに、毎月赤字でした。
初めに親から就職祝いでもらった100万円が、どんどん減っていったものです。

給料の安さが、あなたに知恵を振り絞らせる機会を与える。

ウインドーに張り出されている優良物件は、客引きである。

不動産のウインドーには、立地条件がよく、部屋も広く、そのうえ安い物件が張り出されています。
いわゆる、優良物件です。
条件のいい物件に私たちは、つい足を止めてしまいますね。

ウインドーに張り出されている優良物件は、客引きである。

節約のために、自炊が一番とは限らない。

お金の使い方が上手になってくると、お金のことだけでなく、時間のことまで考えられるようになります。
どういうことかというと、時間もお金になるということです。
たとえば、食費を節約するために、自炊をするとします。

節約のために、自炊が一番とは限らない。

購入後の維持費の計算を、忘れていませんか。

車の購入には、大金が必要です。
100万円の車があるとします。
税込み100万円の車があり、あなたは手持ち100万円があれば、車を購入して運転することができるでしょうか。

購入後の維持費の計算を、忘れていませんか。

金額が大きくなると、金銭感覚が鈍くなる。

「ちょっとだけまけてくださいよ」
お客として、あなたが店員に値切り交渉をします。
あなたはお店の常連客であり、店員とも仲のいい間柄です。

金額が大きくなると、金銭感覚が鈍くなる。

試験結果の90点は、ほぼ100点と考えていい。

私たちは小学生のころから、さまざまな種類のテストを受けてきました。
入学試験・中間試験・期末試験・大学入試です。
はたまた各種、資格取得のための試験です。

試験結果の90点は、ほぼ100点と考えていい。

「喫煙者の24時間」は「禁煙者の24時間」以下である。

「禁煙者の24時間」と「喫煙者の24時間」。
それぞれ質も量も異なります。
喫煙者の24時間は、禁煙者の24時間以下です。

「喫煙者の24時間」は「禁煙者の24時間」以下である。

金銭感覚を養うためには、1万円札1枚より、1,000円札10枚のほうがいい。

金銭感覚を養うためには、できるだけお金と接する機会を増やすことです。
細かいお金でいいですから、お金を見る機会、触る機会を増やすだけで、金銭感覚が養われます。
たとえば、1万円です。

金銭感覚を養うためには、1万円札1枚より、1,000円札10枚のほうがいい。

量は同じでも、単位を変えてしまうだけで、印象が変わってしまう。

栄養ドリンクには、健康維持に有効な成分「タウリン」が含まれているものがあります。
タウリンとは、肝臓機能の向上・心臓機能の強化・コレステロールの排出を促進させる働きがあります。
タウリンは、特に貝類に豊富に含まれている成分です。

量は同じでも、単位を変えてしまうだけで、印象が変わってしまう。

人間は、切りのいい数字が好き。

人間には「切りのいい数字が好き」という傾向があります。
切りのいい数字のほうが、見た目もシンプルであり、覚えやすくなるからです。
あなたが友人と待ち合わせの時間を話し合ったとき、切りのいい時間を選んでしまうはずです。

人間は、切りのいい数字が好き。

言葉の表現を変えるだけで、印象が変わってしまう。

事実は同じでも、表現の仕方を変えるだけでまったく異なる印象を持ってしまう方法があります。
事実をまったく変えず、印象をがらりと変えてしまうことは、可能です。
たとえば、ある野球チームで5回戦って、次のような成績を持つチームがいました。

言葉の表現を変えるだけで、印象が変わってしまう。

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