執筆者:水口貴博

数字のトリックを見破る30の方法

30

言葉の表現を変えるだけで、印象が変わってしまう。

言葉の表現を変えるだけで、印象が変わってしまう。 | 数字のトリックを見破る30の方法

事実は同じでも、表現の仕方を変えるだけでまったく異なる印象を持ってしまう方法があります。

事実をまったく変えず、印象をがらりと変えてしまうことは、可能です。

たとえば、ある野球チームで5回戦って、次のような成績を持つチームがいました。

「2勝3引き分け」

2勝はしているものの、まだ負けてはおらず、しかし3回引き分けているという中途半端な成績です。

強いとも弱いとも言えず、どちらの印象も微妙なところですね。

しかし、これを数字のトリックを使って表現を変えると、強いチームという印象へと早変わりしてしまいます。

「5戦無敗」

さあ、いかがでしょうか。

無敗という言葉を使って、負けたことがないことを強調するだけで、強いチームへと印象が変わってしまいました。

成績や事実はまったく変えていません。

しかし、言葉の表現を変えるだけで、これほど印象が変わります。

私たちは、表現ではなく、言葉の奥にある事実をありのまま見る癖をつけなければいけません。

「タウリン1グラム配合」という表現と「タウリン1,000ミリグラム配合」という表現も、また同じです。

「タウリン1,000ミリグラム配合」のほうがたくさん含まれている印象がありますが、どちらも同じ量です。

表現ばかりを見聞きしていると、言葉を巧みに操った広告に惑わされます。

時には、金銭的に騙される可能性さえあります。

「なぜかお金が貯まらない」

そう思ったら、日常生活における数字についてチェックしましょう。

どこかで惑わされたり、騙されたり、勘違いをしている可能性があります。

言葉ではなく、事実そのものをきちんと見て判断する癖をつけましょう。

数字のトリックを見破る方法(30)
  • 表現ではなく、事実そのものに目を向ける。
まとめ

数字のトリックを見破る30の方法

  1. 数字のトリックに騙されるな。
  2. 安くなったのではない。
    初めからその価格なのだ。
  3. 4桁と3桁の違いに、騙されない。
  4. 賢い消費者は、値段を四捨五入して考える。
  5. わざと期間を書かない期間限定サービス。
  6. ポイント制に、得はない。
  7. 平凡な消費者は「値段→必要性」の順で考える。
    賢い消費者は「必要性→値段」の順で考える。
  8. 数字で考えると、ウエイターが1人しかいない理由が見えてくる。
  9. クレジットカードを使うことで、数字がわからなくなる。
  10. 「無料」という甘い言葉を信じると、損をする。
  11. 「送料は当社が負担」は、送料を商品に上乗せしているだけ。
  12. 同じ効果でも、選択によって大幅な節約ができる。
  13. 数字で考えれば、真実が見えてくる。
  14. 安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。
  15. 実績だけを見ていると、騙される。
    どのくらいの期間での実績かを考える。
  16. 英語の結果は、仕事の結果ではない。
  17. お金持ちほど、けちである。
  18. どんなに安くても、価値を感じないところにお金を使わない。
  19. 世の中に、本当の無料メディアはない。
  20. 給料の安さが、あなたに知恵を振り絞らせる機会を与える。
  21. ウインドーに張り出されている優良物件は、客引きである。
  22. 節約のために、自炊が一番とは限らない。
  23. 購入後の維持費の計算を、忘れていませんか。
  24. 金額が大きくなると、金銭感覚が鈍くなる。
  25. 試験結果の90点は、ほぼ100点と考えていい。
  26. 「喫煙者の24時間」は「禁煙者の24時間」以下である。
  27. 金銭感覚を養うためには、1万円札1枚より、1,000円札10枚のほうがいい。
  28. 量は同じでも、単位を変えてしまうだけで、印象が変わってしまう。
  29. 人間は、切りのいい数字が好き。
  30. 言葉の表現を変えるだけで、印象が変わってしまう。

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