執筆者:水口貴博

数字のトリックを見破る30の方法

5

わざと期間を書かない期間限定サービス。

わざと期間を書かない期間限定サービス。 | 数字のトリックを見破る30の方法

ときおり、町の商店街をぶらぶらしていると、店頭で次のようなうたい文句を目にします。

「今だけ大サービス!」

期間限定で商品を安くしたり、サービスを上乗せしたりするという内容です。

人間は、まったくもって「今だけ」という言葉に弱い生き物です。

「今だけ」という言葉のうまいところは、いつからいつまでという期間が、具体的に書かれていないところです。

書くのが面倒なのではなく、わざと書いていません。

もし「10月1日から10月7日まで」と具体的に書いてあるとどう思うでしょうか。

「7日までか。まだ時間があるから、また次の機会にでも間に合うか」

そう思って、購入を後回しにします。

後回しにすればするほど、興奮した脳が冷めて、冷静になります。

「よくよく考えてみると必要ないものだな」と考え直し、購入意欲が減退していきます。

売る側は「今だけ大サービス」とだけ書き、いつからいつまでという具体的な期間は書きません。

書いていないから、見た人は「本当に今だけ」と思って、焦ります。

「今日しかない。明日はない。今買わないと損だ!」と熱くなり、つい衝動的に購入してしまいます。

あなたも「今だけ大サービス!」に踊らされていないでしょうか。

「今だけ」と考えるより、そもそも自分にとって必要なのか」と考えることです。

賢い消費者は「必要か否か」、それだけを考え、冷静に購入するのです。

数字のトリックを見破る方法(5)
  • 「今だけ大サービス!」に踊らされないようにする。
ポイント制に、得はない。

数字のトリックを見破る30の方法

  1. 数字のトリックに騙されるな。
  2. 安くなったのではない。
    初めからその価格なのだ。
  3. 4桁と3桁の違いに、騙されない。
  4. 賢い消費者は、値段を四捨五入して考える。
  5. わざと期間を書かない期間限定サービス。
  6. ポイント制に、得はない。
  7. 平凡な消費者は「値段→必要性」の順で考える。
    賢い消費者は「必要性→値段」の順で考える。
  8. 数字で考えると、ウエイターが1人しかいない理由が見えてくる。
  9. クレジットカードを使うことで、数字がわからなくなる。
  10. 「無料」という甘い言葉を信じると、損をする。
  11. 「送料は当社が負担」は、送料を商品に上乗せしているだけ。
  12. 同じ効果でも、選択によって大幅な節約ができる。
  13. 数字で考えれば、真実が見えてくる。
  14. 安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。
  15. 実績だけを見ていると、騙される。
    どのくらいの期間での実績かを考える。
  16. 英語の結果は、仕事の結果ではない。
  17. お金持ちほど、けちである。
  18. どんなに安くても、価値を感じないところにお金を使わない。
  19. 世の中に、本当の無料メディアはない。
  20. 給料の安さが、あなたに知恵を振り絞らせる機会を与える。
  21. ウインドーに張り出されている優良物件は、客引きである。
  22. 節約のために、自炊が一番とは限らない。
  23. 購入後の維持費の計算を、忘れていませんか。
  24. 金額が大きくなると、金銭感覚が鈍くなる。
  25. 試験結果の90点は、ほぼ100点と考えていい。
  26. 「喫煙者の24時間」は「禁煙者の24時間」以下である。
  27. 金銭感覚を養うためには、1万円札1枚より、1,000円札10枚のほうがいい。
  28. 量は同じでも、単位を変えてしまうだけで、印象が変わってしまう。
  29. 人間は、切りのいい数字が好き。
  30. 言葉の表現を変えるだけで、印象が変わってしまう。

同じカテゴリーの作品

2:11

関連記事

© HAPPY LIFESTYLE CORPORATION