ときおり、町の商店街をぶらぶらしていると、店頭で次のようなうたい文句を目にします。
「今だけ大サービス!」
期間限定で商品を安くしたり、サービスを上乗せしたりするという内容です。
人間は、まったくもって「今だけ」という言葉に弱い生き物です。
「今だけ」という言葉のうまいところは、いつからいつまでという期間が、具体的に書かれていないところです。
書くのが面倒なのではなく、わざと書いていません。
もし「10月1日から10月7日まで」と具体的に書いてあるとどう思うでしょうか。
「7日までか。まだ時間があるから、また次の機会にでも間に合うか」
そう思って、購入を後回しにします。
後回しにすればするほど、興奮した脳が冷めて、冷静になります。
「よくよく考えてみると必要ないものだな」と考え直し、購入意欲が減退していきます。
売る側は「今だけ大サービス」とだけ書き、いつからいつまでという具体的な期間は書きません。
書いていないから、見た人は「本当に今だけ」と思って、焦ります。
「今日しかない。明日はない。今買わないと損だ!」と熱くなり、つい衝動的に購入してしまいます。
あなたも「今だけ大サービス!」に踊らされていないでしょうか。
「今だけ」と考えるより、そもそも自分にとって必要なのか」と考えることです。
賢い消費者は「必要か否か」、それだけを考え、冷静に購入するのです。