私たちは小学生のころから、さまざまな種類のテストを受けてきました。
入学試験・中間試験・期末試験・大学入試です。
はたまた各種、資格取得のための試験です。
ある試験を受けた結果、90点を取ったとします。
100点中10点分を間違えた、と考えます。
数字をありのまま見て、たしかにそのとおりです。
100点を目指し、残り10点を埋めるべく、勉強をさらに重ねます。
しかし、これは、試験対策として賢い方法とは言えません。
試験の結果で90点も取れれば、ほぼ100点のスコアを取ったと考えてかまいません。
大学入試や各種資格試験では、合格ラインを70パーセントから80パーセントとしています。
もちろん試験の種類にもよりますが、だいたいこのラインが平均です。
試験の常識として、100点は取れないように、難問を用意しています。
50点分は、基本問題。
40点分は、応用問題。
残りの10点分は、難問題。
3段階の難易度を、だいたいこうした配分で分けています。
基本問題だけでは、合格ラインを越えられません。
応用問題を、ある程度正解することができて、晴れて合格となります。
難問とされる10点は、教科書のページの端に小さい文字で書かれているような難問ですから、無視してもかまいません。
その10点を埋めようとすると、膨大な時間がかかりすぎます。
ゆえに、90点も取れれば完全に合格ラインであり、基本的に100点を取ったと考えてもいいのです。
難問は、捨ててかまいません。
難問の10点を埋め、さらに100点を目指そうとすると、勉強量は急激に増加します。
その勉強時間があるなら、今までの復習のために使ったほうが、より効果的なのです。