敬語は、相手を敬う言葉です。
相手を立てながら、自分の言いたいことを述べることは、なかなか難しいものです。
相手に失礼になってはいけないし、とはいえ自分にも言いたいことがある。
敬語は、難しい。
そんな難しい敬語を自然と口にできる人は、知的に見えてきます。
「ご覧になってください」という敬語も、普通の言葉に直せば「見てください」という命令口調になります。
命令をするともちろん相手に失礼になり、気分を悪くさせることになるでしょう。
命令のニュアンスを含めながら、相手に失礼にならない表現をどう言えばいいのか。
考えただけでも難しいですね。
そのために、敬語が存在しているのです。
「こちらにお越しください」
「お電話、お待ちしております」
「お忙しいところ、恐れ入ります」
「どうぞ召し上がってください」
どの表現も相手に「こうしてください」という命令でありながら、不思議と失礼な印象は受けません。
これが、敬語の素晴らしい点です。
年上の人とのコミュニケーションを円滑に進めるために、敬語はなくてはならない言葉です。
敬語を使える人は、もちろん知的に見えますし、頭も良さそうに見えます。
「敬語がなくても生きていける」という人がいます。
しかし、敬語があったほうがすてきに生きていけるのです。
年上の人とうまく会話ができるようになりますから、交友関係の幅が広がります。
言いたいこともうまく表現できるようになるからです。
敬語を侮辱する人は、人付き合いも同世代の固まった人たちばかりで、バリエーションがありません。
交友関係の幅を広げたければ、敬語をきちんと勉強すればいいのです。
敬語が話せるようになると、自然と交友関係が広がります。
たくさんの人たちと仲良く付き合っていくために、いま一度敬語の練習をしましょう。