自己投資で注意したいのは、無料です。
無料のセミナーやスクールがあったり、インターネットでも有用な記事があったりします。
図書館で行けば、無料で本が読み放題です。
どれだけ利用しても、経済的な負担がありません。
「無料は素晴らしい」「学び放題で嬉しい」と思う人も多いでしょう。
無料は、経済的に余裕のない人にとって大きな魅力を感じるはずです。
もちろん無料には無料なりのメリットがあるのも事実ですが、注意点もあります。
第一の注意は「無料は本気になりにくい」という点です。
自己投資は、いかに本気になるかです。
「元を取ってやる!」という気持ちになることが大事です。
身銭を切ると、元を取ってやろうという高い意欲が生じるので、おのずと必死になり、集中力も高まります。
授業も真面目に出席して、先生の話も一字一句漏らすまいと真剣に聞くようになります。
ところが無料となるとまったく違います。
緊張感がなくなります。
経済的な痛みがないので、なかなか真剣になれません。
「サボってもいいか」「適当でいいか」と気持ちが緩みやすいのです。
同じ本であって、図書館で借りて読むのと、自分のお金で買って読むのとでは、吸収の度合いが違います。
第二の注意は「無料には、売り込みがセットになっているケースが目立つ」という点です。
たとえば、無料で受けられるセミナーは、セミナー後、自社商品の紹介や勧誘があるのが一般的です。
企業もボランティアではありません。
企業が無料でセミナーを開くのは「自社商品の購入につなげたい」という狙いがあるからです。
無料で受けても、勧誘に乗って購入や契約をしてしまうと、結果としてお金がかかってしまうのです。
第三の注意は「無料で学べるものには限界がある」という点です。
無料セミナーは、無料というだけあって、内容は初心者向けの基本レベルであることが一般的です。
踏み込んだ内容だとしても、中級レベルまででしょう。
ハイレベルのことをがっつり学びたいというニーズには応えてくれません。
インターネットで公開されている情報も、無料というだけあって基礎や基本のみというケースがあります。
マンツーマンのレッスンを受けたい場合も、体験を除き、基本的に無料で受けられることはありません。
無料ばかりに頼る自己投資は、上達が遅くなります。
お金を失うことはなくても、遠回りや非効率が多く、余計に時間がかかることがあるのです。
無料を利用するのはいいのですが、自己投資の効率に懸念がある点には留意が必要です。
無料で学べる範囲には限界があります。
本気でとことん学ぼうとすると、やはり有料になるケースが多くなります。
本気で自己投資をするなら、お金がかかるのが一般的です。
ハイレベルのことをがっつり学びたいなら、有料しかないと思ったほうがいいでしょう。
習い事にせよ先生にせよ、本気で自己投資をするなら、きちんとお金をかけるのがベストです。