聖書の中に次の一節があります。
「高ぶりは破滅に先立ち、心の高慢は倒れに先立つ」
目に見えるトラブルが起こる前には、目に見えない心の在り方が関わっているという意味です。
心は目に見えませんが、いずれ現実に反映され、結果をもたらしていきます。
このことは、騙されない生き方をするうえでも大切な考えです。
「自分は騙されない」
そう思っているなら、あなたは次の被害者予備軍です。
なぜ「自分は騙されない」と思うのはよくないのか。
油断が生まれるからです。
心の中で「自分は騙されない」と少しでも思うことがあれば、黄色信号です。
心の在り方がよくありません。
油断はトラブルのもとです。
「自分は騙されない」と思うのは過信です。
自分は騙されないと断言できる根拠はありません。
「自分は騙されない」「自分は大丈夫」「騙されるわけがない」と考えていると、気の緩みが生じます。
緊張感がなく、警戒心が薄れ、注意力が低下します。
違和感があっても「気のせいだろう」とスルーするでしょう。
詐欺師にとって過信している人は、絶好のカモです。
そういう人に限って、あっさり詐欺に引っかかり、大金を騙し取られます。
高学歴の人やプライドの高い人は、特に注意が必要です。
どれだけ博識であろうと経験が豊富であろうと、油断していては無防備と同じです。
「自分も騙されるかもしれない」と警戒することです。
過信することなく、謙虚になっておくのが得策です。
「自分も騙されるかもしれない」と警戒していれば、緊張感が生まれ、心身がきゅっと引き締まります。
注意の意識が働いて、五感が研ぎ澄まされます。
一つ一つのアクションが慎重になり、詐欺に対する注意力が高まります。
しっかり警戒することで、トラブルを防げるのです。
人の詐欺トラブルの話を聞いたとき、ばかにして笑うのではありません。
「自分も注意しよう」「人のことは言えない」と身を引き締めましょう。
トラブルを防ぐなら、過信より謙虚です。
謙虚になることで注意喚起が促されます。
人ごとと思わないことです。
反面教師にすることで、知恵や教訓が得られます。
トラブルを避けたいなら、聖書の言葉のとおり、まず心の在り方を整えることです。
現実は、心の在り方を反映した結果にすぎません。
「自分も騙されるかもしれない」という心の在り方でいれば、騙されなくなります。