執筆者:水口貴博

心に響く30の言葉

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世の中に完全な理解はない。「理解は誤解の一種」と心得る。

世の中に完全な理解はない。「理解は誤解の一種」と心得る。 | 心に響く30の言葉

理解とは何か。

理解とは、きちんと物事の意味がわかることをいいます。

相手の話を聞いて、納得したとき、私たちはこう思います。

「理解した」と。

一見すると、普通のことで何も変わったことはないように思えますが、ここに意外な盲点があります。

実は、相手の話を聞いて内容を理解したと思ったら、残念ながら誤解です。

世の中に完全な理解はないからです。

どういうことでしょうか。

たとえば、悩んでいる人がいて、相談事を聞く機会があるとします。

じっくり相手の話を聞いた結果、あなたは「理解した」と思いますが、誤解です。

肉体も五感も思考も、基本構造は同じでも、厳密には多くが異なっているからです。

同じ風景を見ても、自分が見ている青は、相手が見ている青とは違うかもしれない。

同じ仕事をしても、自分が考えている難しさは、相手が考えている難しさとは違うかもしれない。

同じ料理を食べても、自分が感じているおいしさは、相手が感じているおいしさとは違うかもしれない。

それは、自分だけでなく、相手も同じこと。

人によって遺伝子が違えば、体の基本構造は同じでも、完全に同じ体つきはありません。

人によって生まれや育ちが違えば、脳の基本構造は同じでも、脳神経ネットワークのつながり方が違います。

五感・概念・思考は、人によって異なります。

限りなく100パーセントに近い理解は存在しても、完全な理解は存在しません。

「理解した」と思ったら、どこかで誤解が生まれています。

つまり、理解は誤解の一種なのです。

認知のゆがみが悪いのではありません。

本来、認知のゆがみは、あるのが普通です。

世の中に完全な理解はありません。

「完全な理解はできないが、できるだけ理解する」と考えるのがいいでしょう。

特にコミュニケーションは、誤解が生まれやすい場面です。

生まれも育ちも立場も異なる人が、言葉によるコミュニケーションで理解するのは、なかなか高い難易度です。

「コミュニケーションは誤解とすれ違いの連続」と言っても過言ではありません。

どう頑張っても、相手を100パーセント理解するのは不可能です。

「自分を100パーセント理解されたい」と思ったら、いらいらの連続になって鬱状態になるでしょう。

自分が理解されなくても、悲しまないこと。

相手を理解できなくても、落ち込まないこと。

「だいたい理解されたらいい」と考えるほうが、楽に生きられます。

理解不足に対して寛容になると、少しくらいコミュニケーションがすれ違っても、寛容でいられます。

そして気持ちも前向きでいられます。

願わくは、コミュニケーションで生まれる誤解を楽しめるようになりたい。

もともと完全な理解は不可能なのですから、発想を変えて、いっそのこと誤解を楽しみましょう。

「おやおや。そんなふうに誤解されたのですね」

「変に誤解されてしまったな。そういうこともあるよね」

「素晴らしい誤解が生まれた。まあ、面白いからいいか」

理解されなくても、くよくよしないこと。

誤解されても、明るい気持ちになれます。

「理解は誤解の一種」と心得ることで、心の器が大きくなるのです。

心に響く言葉(6)
  • 「理解は誤解の一種」と心得る。
自分の才能を開花させるには「捨てる覚悟」が必要。

心に響く30の言葉

  1. いいことがあるから、いい顔をするのではない。
    いい顔をするから、いいことがある。
  2. 褒め言葉は、いきなり否定するものではなく、まず感謝するもの。
  3. 失敗が悪いわけではない。
    失敗を隠そうとするのが悪いのだ。
  4. 幸福は気づきにくい。
    不幸は気づきやすい。
  5. 完全にぼうっとするのではない。
    問題を意識しながらぼうっとする。
  6. 世の中に完全な理解はない。
    「理解は誤解の一種」と心得る。
  7. 自分の才能を開花させるには「捨てる覚悟」が必要。
  8. 第一志望を受験しなければ、合格の可能性はゼロ。
  9. おしゃれでも、元気がないと、魅力的に見えない。
    おしゃれでなくても、元気があると、魅力的に見える。
  10. 他人の魅力は、真似するものではなく、参考にするもの。
    自分の魅力は、作るものではなく、引き出すもの。
  11. 怒りを感じるのはいい。
    怒りを爆発させるのがいけない。
  12. 現在は1つしかない。
    未来は無限にある。
  13. 始めるきっかけは何でもいい。
  14. 明けない夜はない。
    やまない雨もない。
    過ぎ去らない嵐もない。
  15. 頭で考えるのは大切。
    心で感じるのはもっと大切。
  16. 当たり前の生活習慣は、簡単であっても一番大変。
  17. 車のハンドルは「遊び」があるから、安全運転できる。
    人生も「遊び」があるから、うまくいく。
  18. 友情の絆は、急にできるものではなく、育てていくもの。
  19. 友情・愛情で大切なのは、物理的な距離より精神的な距離。
  20. やりたいことをやっている人は、成果にかかわらず、かっこいい。
  21. 人生の扉を切り開く鍵は、あなたの心の中にある。
  22. 肉体は消耗品。
  23. 知識の偏りを恐れるな。
    知識は偏りがあって正常。
  24. 注意されるうちが華。
    注意されていらいらしたら、心の小さい自分を反省する。
  25. 屈辱は、恥で終わるものではなく、バネにして晴らすもの。
  26. 前回の話を思い出せないのは、真剣に聞いていなかった証拠。
  27. 普段から頭を下げておかないと、大切な場面で頭を下げにくくなる。
  28. 1日1日がチャンス。
  29. 邪念が湧いて良心を失いそうになったら、天から神様が見ている様子をイメージしよう。
  30. 心に響いた名言が、あなたの人生を変える。

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