失敗が悪いことだと思っているなら誤解です。
たしかに「失敗」という響きは悪い。
ポジティブよりネガティブな印象のほうが強い言葉です。
失敗をして喜ぶ人も少ない。
むしろ落ち込んだり悲しんだりすることが多いでしょう。
できれば失敗をゼロにしたいと思うはずです。
失敗は、悪い印象ばかり目立ちますが、その限りではありません。
失敗が役立つこともあります。
失敗を通して悪い点が見つかれば、改善につながります。
失敗事例を情報共有すれば、仲間たちの役にも立ちます。
自分の失敗を紹介することで、ほかの人の失敗を予防できるなら、恥ずかしい失敗から意義が見いだせます。
問題点が早めに見つかることで、改善や軌道修正など、早めの対策ができるようになります。
失敗を生かせば、メリットや有益を生み出すことが可能なのです。
では、失敗の何が悪いのか。
失敗が悪いわけではありません。
失敗を隠そうとするのが悪いのです。
失敗すると、とっさにネガティブな感情が湧きます。
「恥ずかしい」「ばかにされる」「評価が下がる」といった不安が頭をよぎることもあるでしょう。
失敗したにもかかわらず、見えないように隠して、なかったことにします。
気づかれないようにごまかして、うやむやにします。
失敗を隠して、何事もなかったかのように平然と振る舞います。
これでは、せっかく失敗した意味がありません。
失敗を隠すと、悪い点があっても生かせなくなります。
情報共有もできなくなります。
改善や対策が後手に回ります。
失敗による悪影響が見えないところで広がり、悪化がエスカレートします。
気づいたときには、重大な事態に発展しているのです。
正直に失敗を公言するのは勇気が必要ですが、堂々と言ってしまうことです。
恥をかくとしてもその場限り。
ストレスを感じたとしても一時的です。
失敗したことより、失敗を隠したことのほうが、罪は大きい。
失敗するのはOKですが、失敗を隠すのはNGなのです。