ベテランの看護師は、注射の仕方が上手です。
「刺しますよ。少し痛いですけど、すぐ終わりますからね」
そう言い終わった瞬間、ぷすっと針を刺します。
「えっ。もう刺したのですか。本当にいきなりですね」と驚くほどです。
余計な待ち時間がありません。
本当に一瞬。
すぐ注射が終わります。
これがいいのです。
余計な待ち時間があると、患者は余計な妄想を始め、恐怖心が増大します。
緊張で腕に力が入ると、針も刺さりにくくなります。
そこで患者が恐怖を感じる前に、注射を終わらせようとします。
患者が構える前に注射を終わらせるのがうまい。
患者が構える前にさっと注射を終わらせるのは、ベテラン看護師の優しさです。
緊張を乗り越えるコツも、注射と同じです。
構える前に終わらせましょう。
待ち時間があると、その時間に余計な妄想を膨らませてしまい、恐怖心が増大します。
余計な休憩や待ち時間は、かえって緊張を高めるだけ。
特にあがり症の人ほど、余計な待ち時間はかえって毒です。
だから、構える前に、さっと本番を終わらせましょう。
できるだけ前倒しで終わらせたい。
できれば1番手で終わらせたい。
できるだけ最短で終わらせたい。
構える前に終わらせるのです。
緊張をゼロにするのは難しいですが、少なくとも過度の緊張は避けられます。
ベテラン看護師による注射の仕方から、緊張を乗り越えるコツを学ぶのです。