子育ての最終的な目的があります。
子どもが1人でも生きていけるようにすることです。
いずれ親は、死を迎える日がやってきます。
寿命かもしれませんし、交通事故かもしれません。
必ずいつか、子は親と別れるときがやってきます。
子育てとは、甘えさせることでも過保護にさせることでも、ありません。
自分一人でも生きていけるように育てていくことが、子育てです。
そのために必要な知識や知恵を学校や家庭、人間関係から学びます。
こうしたことは、すべての人に当てはまります。
親は、いつか自分の手から子どもが離れていくことを、心のどこかで準備する必要があります。
健全に子育てができているほど、子どもは強くなります。
本当に親がいなくなっても生きていけるほどの知識、知恵、精神的な強さを身につけることができます。
いわば、卒業式です。
子が親から離れていくことは喜ばしいことであり、まさに子育てに成功したということなのです。
子どものためを思って、何でも、代わりに親がやっている家庭を見かけます。
親が子どものために、いろいろとしてあげることは甘やかしているだけであって、実は子どもの将来のためにはなっていません。
本当に子どものためを思うなら、子ども本人にどんどんやらせていき、親の力がなくてもやっていけるようにすることです。
子どもには厳しい道のりでしょう。
しかし、親にとっての子どもへの思いやりであり、優しさでもあるのです。
悲しいですが、親の努めです。
厳しさは、優しさです。
子育てとは、厳しさと優しさが表裏一体なのです。