時間を有効に使うためには、まず結論から始める方法に変えることです。
一番大切な結論を後回しにしてしまうと、本当に後からできるかどうかという保障がなくなります。
たとえば、話をするときも、結論を最後ではなく最初に話したほうが、時間を有効に使えます。
結論を最後に話そうとすると、途中で誰かが割り込み、話を邪魔されるかもしれません。
むしろ話を折られないことのほうが珍しいくらいです。
人は話を聞いていて面白いと思えば思うほど、自分もうずうずして途中から割り込みたくなります。
私は面白い話をするとき、以前は結論を最後に話すタイプでした。
面白いことを最初に言うともったいなく感じてしまい、最後のほうが盛り上げられると思っていました。
しかし、実際に話をしていると、なかなか思うようにいきません。
私が話している最中に、たいてい誰かが割り込んでくるのです。
言いたかった結論を言えずに、いつの間にか私の話が、割り込んできた人の話にすり替わっています。
結論を言えないまま話を終えるのは、ストレスがたまります。
不完全燃焼です。
これではストレスを発散するどころか、余計にストレスがたまります。
こういう経験を何度も重ねていくうちに学びました。
「一番大切なことは、最初に言っておこう。最後に言おうとすると、もうチャンスがないかもしれない」
「後から」というのは、それだけで保障がありません。
後からというのはとても不安定で、本当にその「後から」があるかどうかというのは誰も保障してくれません。
誰かが割り込んできたり、突然の電話が鳴ったりと、途中で何かと邪魔が入るのです。
初めにやってしまいましょう。
結論は、最初に話すほうが確実です。
途中で邪魔が入っても、せっかくの努力と時間を水の泡にしなくても済みます。
「一番はじめに」というのは、時間と努力を有効に使うための知恵です。
一番大切なことこそ最初にもってくるほうが、時間を有効に使えるコツなのです。
私はそれからというもの、一番大切なことは最初にもってくるようになりました。
たとえば今あなたが読んでいる文章にも、その影響が表れています。
タイトルが、すでに結論になっていることにお気づきですか。
私の文章は、内容は読まなくても、タイトルだけをぱっと見ただけで、何が書かれているのかがわかるようにしています。
タイトルが、すでに結論になっているからです。
タイトルに結論を持ってきたほうが、読者にとってこれからどんな話が始まるのかという不安を感じることもなくなります。
あらかじめ始めに結論を持ってくることで、読者の理解も促進させる作用があるのです。
大切なことほど、最初にもってくるというのは、文章だけに限りません。
人とのコミュニケーションや仕事や恋愛、友人との付き合いなど、生活の中のさまざまなシーンで役立つ大切な知恵なのです。