「など」という言葉があります。
「など」は、似たようなことがほかにもあることを表すときに使う言葉です。
たとえば「大会種目は、野球やバレーボールなどがある」という使い方をします。
野球やバレーボールだけでなく、ほかにも似たようなスポーツがあることがわかりますね。
意味の該当範囲を広げることができるため、便利な言葉です。
字数制限ですべてを列挙できない場合「など」を使えば、うまく言い表すことができるでしょう。
しかし、この該当範囲を広げるメリットは、逆に印象を弱めるデメリットになることもあるため、要注意です。
たとえば「得意なスポーツは何ですか」と聞かれたとします。
次の2つのうち、より印象的に感じる言葉は、どちらでしょうか。
「野球やバレーボールなどが好きです」
「野球とバレーボールが好きです」
より印象的に感じたのは、おそらく2番目の言葉でしょう。
「など」を省くと、言い切ることになります。
ストレートな響きが強くなるため、より印象深く感じるのです。
もちろん必要な部分には「など」を使うのが適切です。
しかし「など」があってもなくても、さほど意味が変わらなければ、思い切って省いたほうがいい。
余分な言葉は省くのが、簡潔な言葉の鉄則です。
言葉がすっきりするだけでなく、印象も強くなるのです。