受験で失敗する人は、基本問題を軽視します。
基本的な問題であり、復習するほどでもないと思います。
「間違えるはずがない」と思うからです。
基本問題は、学力の基礎であり、土台です。
まさにピラミッドの底辺に当たります。
基本的な問題だから、解けないわけがないと思い、復習の時間を抜かしてしまいます。
しかし「できるようになればそれでいい」と思うのは、注意したい考え方です。
受験生が失敗する典型例です。
基本問題でミスをすれば、その先の問題も、すべて間違えることになります。
数学の問題を解くときに、はじめの問題で間違えれば、その後の計算もすべて間違うことになります。
英語の問題でも、基本的な単語を勘違いして覚えていると、長文全体の意味や理解をすべて誤解してしまいます。
もう1つ大切な役割があります。
「学力を底上げする効果をもたらす」ということです。
基本問題が速く正確にできるようになると、科目全体に好影響を及ぼします。
たとえば、数学では四則演算が基本です。
「そんなところで間違えるはずがない」と思います。
もちろん間違えないのは当然ですが、心がけてほしいのは「スピード」と「正確さ」です。
一つ一つの計算スピードが少し速くなるだけでも、数学全体の計算スピードは劇的に向上します。
英語でも同じです。
基本的な英単語に慣れているほど、英文の理解が早く正確になり、読むスピードも速くなります。
読むスピードが速くなるというのは重要です。
1つの単語の認識力が早くなれば、長文を読むスピードも速くなり、時間的に余裕ができます。
時間に余裕ができれば復習する時間が増え、点数を底上げする力になります。
これは歴史でも国語でも同じです。
基礎をしっかり固めると、学力を底上げする効果があります。
基本問題ほど、手を抜かないようにしましょう。
ほかの受験生と差をつけるのは「基本問題の処理能力」です。
わずかな差が積み重なって、大きな差へと変わるのです。