執筆者:水口貴博

心の汚れを取り除く30の方法

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つらい出来事も感謝に気づけば、プラスとしか考えられなくなる。

つらい出来事も感謝に気づけば、プラスとしか考えられなくなる。 | 心の汚れを取り除く30の方法

私がまだ小学生だったころ、親は特に厳しかったことを覚えています。

今も厳しいのですが、特に小学生のころの勉強やしつけは重要だと考えていたのでしょう。

あのころの親は、鬼のように思えました。

親に怒鳴られ、叩かれ、よく泣きじゃくっていました。

食事のときには食べ方を注意され、親戚のところに行ったときには「挨拶をしろ」と叱られていました。

褒められた出来事はあまり思い出せませんが、叱られた出来事はたくさん思い出せます。

毎日が叱られてばかりの日々で、当時は「これほどつらい現実はない」と思っていました。

私が幼いころから、哲学に興味を持ち始めたのも、つらい過去がきっかけになっています。

あらためて考えると、早い時期につらい経験をさせてもらえたおかげで、今の私があると言っていいでしょう。

時が経ち、20歳を過ぎた今、あのころの経験に感謝したいと、思うようになってきました。

むしろ、感謝しかない事実に気づいたのです。

たしかに当時はつらくて大変だったことは間違いありません。

しかし、しつけに対して親が厳しかったのは、子のためを思ってのことだということに気づいたのです。

愛の塊だったわけです。

たくさんの厳しさやしつけに触れてきたからこそ、今の私が存在します。

つらく厳しかった過去も、実は感謝以外の何物でもない事実に気づきます。

私が子どものころ「大変」「つらい」「厳しい」と感じていた原因は、表面的なことしか見ていなかったからでした。

本当は愛されていたにもかかわらず、まだ幼かった私はそれに気づくことができなかったのです。

親が私のことを思って「こら!」と叱っていたことも、私はただ「つらい」としか考えることができていなかったのです。

今では、思い出したくもないあのころの思い出も「あってよかった」と感謝できるようになっています。

もし、あのころがなければ「今の私」はないからです。

今の私が存在できている事実は、間違いなくそうした過去があるからです。

それに気づくことができれば、自分のためだった過去であり、感謝しかなく、前向きとしか考えようがなくなるのです。

「そのときのつらい経験は、あってよかったと思いますか」と聞かれれば「あってよかった」と答えます。

厳しかったことは間違いありませんが、それでも自分の身につく何かがそのころにはあったからです。

そう考えるとつらい現実であるほど、実は自分のためになっているという事実に気づきます。

地獄の渦中ではたしかにつらい感覚しかありませんが、表面的なことしか見ていないからです。

私が本当にプラス思考になっていったことは、こうした感謝に気づいてきたことがポイントです。

そうとしか思えない事実しかないからです。

思い込むことはプラス思考ではなく、そうとしか思えないと気づいたときに、本当のプラス思考になることができるのです。

心の汚れを取り除く方法(4)
  • つらい出来事も、自分のためになっているという事実に、気づく。
人間は現実に悩むのではない。
妄想によって悩むのだ。

心の汚れを取り除く30の方法

  1. 心はもともと明るく輝いている。
    明るい心は、雲を取り除くだけでいい。
  2. プラス思考になってはいけない。
  3. 本当のプラス思考とは、そうとしか思えない現実に気づくこと。
  4. つらい出来事も感謝に気づけば、プラスとしか考えられなくなる。
  5. 人間は現実に悩むのではない。
    妄想によって悩むのだ。
  6. 悪口を言うと、自分のイメージを下げてしまう。
  7. どうしても言いたい悪口は、ノートに書いてしまえばいい。
  8. 心のフィルムをきれいにしないかぎり、映し出される現実は汚れたままになる。
  9. 見ている現実の汚れは、あなたの心の汚れが原因。
  10. 今に感謝した瞬間、過去の印象は、黒から白になる。
  11. 見栄を張るから、自分らしく生きられなくなる。
  12. 今、つらいですか。
    それなら、今は幸せということです。
  13. 人間がこの世において1から作り出したものなど、1つも存在しない。
  14. 自分は小さくて弱い存在だと気づく。
    だから強くなれる。
  15. 本当の謙虚とは、自分の素晴らしさを認めること。
  16. 親からの愛情は、子どもがもつ愛情の土台になる。
  17. 大きな支えほど、支えられていることに気づきにくい。
  18. 勝ち負けより、楽しさを意識するほうがいい。
  19. 読書をした後は、行動をしないといけなかった。
  20. 行動を変えることで、心を変える。
  21. 心の汚れを取りたければ、言葉の汚れを取ること。
  22. 病気、事故、喧嘩は、自然に反している警告。
  23. 不安と恐怖は、過去の暗い記憶によって作り出されている妄想。
  24. わからないときには、シミュレーションをすればいい。
  25. 親と離れたほうが、親のことがよくわかる。
  26. 正直にならないと、生活も心も汚れてしまう。
  27. 気の進まないことをすれば、それだけで心は重くなる。
  28. 他人に気を使うのではなく、親切になればいい。
  29. 反抗をするなら、本当の反抗をしなさい。
  30. 自分の勉強こそ、最大の勉強だ。

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