世間一般では「純アルコール20グラム程度が適量」とされています。
飲酒の適量を考えるうえで重要な指標です。
それぞれのお酒に換算すると、次のとおりになります。
純アルコール20グラムを上限とした飲酒を心がければ、比較的、安全な飲酒を楽しめます。
体調不良といった特別な事情がないかぎり、肝臓を痛めず、悪酔いや二日酔いを避けることができるでしょう。
では、世間一般の適量を守れば必ず安心かというと、ここに注意があります。
世間一般の適量とはいえ、絶対視するのは注意したほうがいいでしょう。
お酒の強さには個人差があるからです。
お酒に強い体質の人もいれば、弱い体質の人もいるように、アルコールの分解処理能力には個人差があります。
個人差にもずいぶん差があります。
少量のお酒で酔ってしまう人もいれば、大量に飲んでもなかなか酔わない人もいます。
一口飲んだだけで顔が真っ赤になる人もいれば、何杯飲んでも顔色が変わらない人もいます。
お酒に強い人ならまだいいですが、問題は、お酒に弱い人の場合です。
お酒に弱い人の場合、世間一般の適量に惑わされると、どうしても飲みすぎてしまいます。
たとえば、アルコール度数5パーセントのビールなら、中瓶1本が適量とされていますが、自分に当てはまるとは限りません。
もともとお酒に弱いなら、ビールの中瓶1本が、すでに飲みすぎになっているでしょう。
世間一般の適量は「絶対データ」ではなく「参考データ」と考えることです。
世間一般の適量は重要な参考データではありますが、だからといって信じ切るのはよくありません。
もともとお酒に弱い人は、普通の人よりアルコールにデリケートです。
世間一般の適量が通用しないでしょう。
ここで大切なのは、実際に自分が飲んだときの感覚です。
「自分はこれくらい飲むのがちょうどいい」
「これ以上飲むと、酔いすぎてしまう」
「この種類のお酒なら、ここまでにしておくのがいい」
何度かお酒を楽しんでいると「このあたりが限度」という感覚がわかってくるでしょう。
ほろ酔いと深酔いの境界ラインを確認しておきましょう。
もともとお酒に弱い体質なら、油断すると適量を超えやすいため、悪酔いもしやすいと考えることです。
「自分はお酒に弱い」という自覚があるなら、世間一般の適量範囲より狭めておくのが賢明です。
世間一般の適量より、自分の適量です。
もともとお酒に弱い体質でも、きちんと自分の許容範囲内であれば、悪酔いすることなく飲酒を楽しめます。