「口癖はすべて直さなければいけない」
そう思っていないでしょうか。
「口癖」という言葉にネガティブなイメージを持つ人もいるでしょう。
もちろん口癖の中には、明らかな悪影響をもたらすものもあります。
自分の印象や評価を下げたり、人に違和感や不快感を与えたりするなら、きちんと直したほうがいいでしょう。
相手をいらいらさせたり不快感を与えたりする口癖なら、できるだけ早めに直したいほうがいいでしょう。
いつの間にか相手に不快感を与えて嫌われてしまうのは、自分にとっても損になるはずです。
時間はかかるかもしれませんが、少しずつ口癖を直したほうが、自分のためにもなります。
では、どんな口癖でも直すべきかというと、そうではありません。
口癖は、大きく分けて2種類あります。
「良い口癖」と「悪い口癖」です。
口癖はすべて直したほうがいいとは限らず、直さなくていいものもあります。
口癖の種類に応じて、直すべきかどうか区別することが大切です。
良い口癖は、悪影響がなかったり、好影響があったりするものです。
「おはようございます」「お久しぶりです」「今日は天気がいいですね」といった挨拶言葉。
「お忙しいところ失礼します」「お時間があるときに~」「もしよろしければ~」といった適切なクッション言葉。
「そうですね」「なるほど」「うんうん」といった相槌の言葉
「さすがですね」「すごいですね」「センスがいいですね」といった褒め言葉。
「大丈夫、大丈夫」「きっとうまくいくよ」「あなたがいてくれてよかった」といったポジティブな口癖
どれも口癖の1つではありますが、悪影響はありません。
周りから「口癖」と思われても、迷惑や不快感がありません。
口癖が、コミュニケーションを促す潤滑油になっています。
良い口癖は、直す必要がありません。
相手を明るい気持ちにさせる口癖なら、むしろ積極的に身につけたほうがいいでしょう。
悪い口癖は、直したほうがいい口癖です。
自分の印象や評価を下げたり、人に違和感や不快感を与えたりするものです。
「あの~」「え~」「えっと」といった無意味なつなぎ言葉。
「うざい」「やばい」「ぶっちゃけ」といった下品な言葉。
「くだらない」「今さら手遅れ」「どうせうまくいかない」といったネガティブな言葉。
こうした口癖は悪影響があるため、早めに直したほうがいいでしょう。
大きな悪影響ではないものの、少なからず悪影響があるのは事実。
口癖の改善には意識が必要なので時間はかかりますが、こつこつ続けていくことで、少しずつ直していけます。
「口癖はすべて直さなければいけない」と考えるのは要注意です。
良い口癖と悪い口癖を区別しましょう。
直すべきは、悪影響のある悪い口癖のみです。
どちらに該当するか判断しにくいなら、次の2つの観点から確認してみてください。
「客観的に聞いたとき、どう感じるか」
「自分が言われたとき、どう感じるか」
もし違和感やストレスを覚えるなら、直したほうがいい悪い口癖に該当する可能性があります。