行動できない理由の1つは、勢いのある習慣のせいかもしれません。
それは「一気に片付けよう」という気持ちです。
「一気に片付けて何が悪い」と思うかもしれません。
もちろん一気に片付けることができるなら、それでもいいのです。
むしろ最高です。
一気に片付けようとすると、集中力やスピードが出るので、仕事も速く片付きます。
のろのろするより、きびきびしたほうが、仕事が片付くのも早くなります。
種類が同じ仕事なら、まとめて片付けたほうがスムーズになるでしょう。
もちろん全体の仕事量が少ないなら、一気に片付ける方法も効果的です。
しかし「一気に片付けよう」という考え方にも、弊害があります。
それは「心理的なプレッシャーが大きくなりやすい」という点です。
一気に片付けるためには、体力や集中力が必要です。
気合や根気も必要になるでしょう。
時間もかかるでしょう。
仕事内容によっては、徹夜に及ぶかもしれません。
勢いに乗って最後まで行うのはいいですが、変化が激しくストレスも大きいので疲れます。
「一気に片付けよう」と思うと、これから大変な作業が待っているとわかるので、気が重くなる。
おっくうな気持ちが強くなり、やる気も出にくくなる。
結果として行動を妨げることがあります。
「一気に片付けよう」という心意気は素晴らしいですが、プレッシャーのせいで行動を妨げるなら、かえって悪影響です。
一気に片付けようと思うと、なかなか行動できないのです。
「一気に片付けよう」と考えるのもいいですが、行動力を高めるなら、もっと気楽にいきましょう。
「まず1つ片付けよう」と考えるのです。
最初の仕事は、小さくて簡単なことでかまいません。
ほとんど頑張らなくてもできる仕事がいいでしょう。
「まず1つ片付けよう」と思えば、心理的なプレッシャーが小さいので、行動しやすくなります。
「1つなら簡単だね」
「1つだけなら楽勝だね」
「あっという間に終わるよね」
仕事が簡単ですぐ終わるとわかるので、ストレスがありません。
背中に羽が生えたかのように、不思議な浮力を感じるでしょう。
体が軽くなったように感じ、すいすい行動できるでしょう。
心理的な負担を小さくすることで、行動しやすい精神状況を作り出せます。
結果として、行動しやすくなります。
「一気に片付けよう」と考えるのもいいですが「まず1つ片付けよう」と考えるのはもっといい。
「まず1つ片付けよう」と思えば、簡単に行動できるのです。