「にきびは思春期のシンボル」と言われます。
思春期になれば、皮脂の分泌量が活発になり、成長期を迎えた証しとされています。
事実、思春期を迎えた人たちの多くが、にきびに悩まされます。
同じにきびで悩む友人を見つけては、ほっと安心することもあるでしょう。
そんなにきびで悩んでいる若者に対して、気休めの言葉を耳にすることがあります。
「にきびがあるほうが、若々しい」
「にきびは、あまり気にしないほうがいい」
「若い時期は、誰でもなるものだ」
ちなみに私が学生のころは「大人になれば自然に治る」という変わったアドバイスをもらったこともあります。
「諦めてもいいよ」と言わんばかりのアドバイスです。
「そうか。にきびになるのは仕方ないことなんだな」
気持ちが安らいで「まあいいか」と思いそうになりますが、ちょっと待ってください。
これこそ、にきびがなかなか治らない人によくある勘違いです。
ここが運命の分かれ道なのです。
知られていないことですが、にきびは病気です。
病名「尋常性挫創」と呼ばれる、れっきとした皮膚の病気なのです。
アクネ菌が異常に増殖して、肌に炎症を起こす症状です。
病気ですから、もちろん体にとって悪いことです。
病気をほうっておくとどんどん悪化するように、にきびもほうっておくとどんどん悪化します。
皮膚の赤みが増したり、痛みやかゆみがひどくなったりします。
最悪の場合、にきびの陥没跡ができ、一生涯、残り続けることもあるのです。
「にきびは思春期のシンボル」という言い訳で、肌の病気から逃げないことです。
そうした気休めの言葉に流されるか、立ち向かうかです。
いま一度「にきびは病気である」という認識を持ちましょう。
にきびができるのは、何かが悪い証拠です。
にきびは、肌の病気です。
病気であると認識したうえで、改善に向けて意識することが大切なのです。