しみを予防するなら、まずしみがなぜできるのかから、理解することが大切です。
結果には、必ず原因があります。
しみができるメカニズムを理解することで、しみ予防への知識が深まります。
まず、私たちの肌は、紫外線にしばらく当たり続けると、肌が黒くなります。
紫外線から細胞を守るためです。
肌が紫外線を感じると「メラノサイト」という細胞が動き始め、黒い色素を作り出します。
その黒い色素がカーテンのような役目を果たし、紫外線を入らせないようにするのです。
肌が黒くなっても、紫外線を避ける生活に戻れば、肌の色は元に戻ります。
新陳代謝のおかげです。
「新陳代謝」とは、およそ28日周期で、新しい皮膚が古い皮膚と入れ替わるサイクルのことをいいます。
一時的に日焼けをしても、新陳代謝によって角質の入れ替わりがあるため、数日後には元の肌色に戻ることができるのです。
では、しみはなぜできるのでしょうか。
しみは、新陳代謝の異常によって起こるものです。
原因はさまざまです。
紫外線、睡眠不足、ストレス、生理不順、ホルモンバランスの異常などです。
これらの影響を受けると、新陳代謝の周期が、遅くなったり乱れたりするのです。
その結果、本来なら新陳代謝によって落ちるはずのメラニン色素が、肌の奥に残ったままになります。
あるいは、メラニン色素の異常によって、色素を出し続けたままになります。
しばらく色素が残ると、沈着してしまい、しみに変わるのです。
例えて言えば、白い洋服に、うっかりコーヒーをこぼした状態です。
こぼしても、すぐティッシュで拭けば、あとを残さずきれいに汚れが取れます。
しかし、時間を置いてから取ろうとすると、なかなか取れなくなります。
それと同じような現象が、しみなのです。
しみができてから、いかに早く対処するかが、消えるか残るかの分かれ道です。