バッグでも、靴でも、洋服でも、買ったばかりのきれいなものは、丁寧に扱います。
汚れが1つもない状態を、長く維持したいと思うからです。
しかし、人間とは不思議なものです。
1つも汚れがないときは丁寧に扱うのですが、問題は、汚れが1つできたときです。
「あっ。汚れてしまった!」
1つでも汚れができてしまったとたん、それ以後、扱いが急変します。
傷物のような扱いになり、急に扱いが乱暴になるのです。
こうした心理状態や行動パターンは、スキンケアにも言えます。
顔にしみが1つもない時期は、丁寧にスキンケアをして、若々しい状態を維持しようと思います。
しかし、しみが1つでもできると、大きなショックを受けます。
「ついに、しみができてしまった」
独特の諦め感が漂います。
この諦め感がよくありません。
「1つあれば、2つも同じ」だと思い、少し手を抜く。
「2つあれば、3つも同じ」だと思い、さらに手を抜く。
ついには「これだけしみができれば、いくつしみがあっても変わらない」と諦める。
しみが増えるほど、諦めが強くなる。
スキンケアがどんどん乱暴になるのです。
しみは1つできると、あっという間に増えてしまうといわれます。
なぜか。
それは、1つでもしみできると、人間は手を抜きやすいからです。
しみは、できた後のほうが、手を抜きやすい。
油断しているときほど、油断している自分に気づきにくい。
しみができたとき、油断しつつある自分に、気づくことが大切です。
「もうこれ以上、増やさない!」
諦めるのではなく、引き締めるのです。
落ち込む暇があるなら、より、強い意気込みに変えましょう。