旅慣れた達人は、パッケージツアーに頼りません。
パッケージツアーは、楽すぎるからです。
「楽ならそれでいいじゃないか」と思います。
いいえ、そこが旅慣れた人の感覚の一味違うところです。
パッケージツアーでは、あらかじめ回るコースが決められています。
決まった時間に、決まった場所へ行けば、自動的にツアーがスタートします。
海外旅行の初心者なら、観光地を効率よく回るためにパッケージツアーを利用するのは、いい案です。
専用の観光バスで移動できるため、疲れにくい。
添乗員からの具体的なガイドがあるので、ガイドブックがなくてもOKです。
しかも団体で行動するため、割引が効きます。
情報量は多くて、手頃な価格が魅力です。
しかし、旅慣れた達人は「その手軽さが、逆に旅の面白さを半減させている」と考えています。
「大変だからこそ旅らしい」と考えています。
自分で航空券の予約をし、地図を広げ、行きたい場所を自分で決め、自分の現在地や目的地までのルートを考えます。
移動手段は、電車か、バスか、タクシーか。
その場の状況に応じて、臨機応変さが求められます。
これはパッケージツアーに頼っているかぎり、体感できないことです。
自分に小さな課題を与えながら、進んでいくのがいい。
すべて自由だからこそ、お金がかかることもあります。
しかし、逆に言えば、お金をかけない工夫ができる余地もあります。
すべては自分しだい。
いかに工夫するか、知恵を絞るかです。
臨機応変・試行錯誤・悪戦苦闘が要求されます。
旅は、新天地を開くと同時に、自分への挑戦です。
難しいから楽しい。
苦しいから思い出に残る。
悩むから面白い。
これが、旅慣れた達人が考えていることなのです。