執筆者:水口貴博

健康のためになる30の散歩術

14

なぜ、足は第2の心臓と呼ばれるのか。

なぜ、足は第2の心臓と呼ばれるのか。 | 健康のためになる30の散歩術

「心臓」は、血液を体全身に送り出すポンプです。

心臓によって動脈へ血液を送り出します。

体全身を一周した後、静脈を通ってまた心臓に戻ります。

心臓を経由して動脈を通して全身に送り出される、という繰り返しです。

ちなみに人間の毛細血管を含めた血管すべてをつなげ合わせると、なんと地球を2周半してしまいます。

それだけの長い血管を、小さな心臓1つから血を送り出していますから、度肝を抜かれます。

血液には、酸素のほか、数多くの栄養分を体全身に運ぶ役割があります。

血液の循環が活発になるというのは、すなわち健康にも好影響があるということです。

人間は、両腕や両足を失っても生き続けられることができますが、心臓を失ったら最後。

心臓が止まれば、体全身の血液循環も止まるため、即、死につながります。

そのため、体の中でも最も重要な器官の1つです。

さて、そんな心臓ですが、体の中に実は「第2の心臓」があります。

どこかご存じですか。

「足は第2の心臓」と言われます。

なぜでしょうか。

筋肉量には、上半身と下半身とで偏りがあります。

下半身には、全身の筋肉の3分の2が集まっています。

歩くというのは、主に下半身を動かす行為です。

つまり、歩くことは、筋肉の3分の2以上を同時に動かすことになります。

「歩く」ことを過小評価しがちですが、実は体の3分の2以上を一度に動かしていると聞くと、印象が変わるのではないでしょうか。

全身の、3分の2以上の筋肉を動かすことで、心臓のようにポンプの役目を果たし、血液の循環がよくなります。

そのため「第2の心臓」と呼ばれています。

さらにもう1つ「心臓」と「足」とで決定的に違う点があります。

心臓の動きは意識的にコントロールできないが、歩くことなら意識的にコントロールできる点です。

心臓の動きは「脳幹」と呼ばれるところが自動制御しているため、意識的に動きを変えられません。

しかし、歩くことは意識的にできます。

ゆっくり動かしたり、早く動かしたりできるため、コントロールが容易な心臓といえるのです。

健康のためになる散歩術(14)
  • 足を意識的に動かして、体全身の血液循環を促す。
ウォーキングの初心者は、坂道や不安定な道は避けておきたい。

健康のためになる30の散歩術

  1. なぜ、老いるときには、あっという間に老いるのか。
  2. ウォーキング初心者は「歩数単位」より「時間単位」で始めるほうがうまくいく。
  3. 「たった3分だけ歩こう」そう思うほうが始めやすい。
  4. 歩数計は、歩数を測るだけの道具ではない。
    やる気を発生させる効果もある。
  5. 高機能な歩数計は、よきアドバイザー役になる。
  6. スポーツにかけるお金は、健康への投資であり、医療費の節約と考える。
  7. 外を歩くだけで、自然と免疫力が上がる。
  8. 人生を決める分岐点は、学生時代だけではない。
    社会人になってからもある。
  9. 自分の平熱は把握しているのに、1日の歩数を把握していない人は、多い。
  10. 睡眠時間はためられないが、歩いた歩数ならためることができる。
  11. ウォーキングの目標は「1日単位」より「1週間単位」のほうがうまくいく。
  12. 健康で大切なのは「1日に歩いた歩数」より「歩き続けた日数」。
  13. 健康を意識するなら、最低でも1日5,000歩は歩くべきだ。
  14. なぜ、足は第2の心臓と呼ばれるのか。
  15. ウォーキングの初心者は、坂道や不安定な道は避けておきたい。
  16. きれいな姿勢で歩く、3つのチェックポイント。
  17. 大型デパートは、楽しみながら歩ける散歩コースの穴場。
  18. 歩く習慣は、老若男女が死ぬまで一生楽しめるスポーツだ。
  19. 大きな目印があると、歩きやすくなる。
  20. 年を取るにつれて、運動量は増やさなければいけない。
  21. ウォーキングが大変だと思っている本当の正体。
  22. 水中ウォーキングには、陸の上ではできないメリットがある。
  23. 気分転換には、コーヒーより散歩のほうが効果的。
  24. 空腹状態でのウォーキングは控える。
    特に朝は要注意。
  25. なぜ、食事をした直後の運動は、おなかが痛くなるのか。
  26. 「激しい運動かどうか」の基準は「走る運動かどうか」でわかれる。
  27. 自動販売機やコンビニを利用すれば、ペットボトルを持ち歩く手間から解放される。
  28. 歩きながらの計算で、右脳だけでなく左脳も鍛える。
  29. ただ歩くだけで、多くの筋肉を同時に鍛えることができる。
  30. なぜ山登りを始めると、足が止まらなくなるのか。

同じカテゴリーの作品

関連記事

© HAPPY LIFESTYLE CORPORATION