学生時代を思い出しましょう。
給食後の体育の授業で、おなかが痛くなった経験はありませんか。
食後、すぐ激しい運動をすると、横腹あたりが痛くなります。
普段は、おなかが痛くならないのに、なぜ食後の運動に限って、おなかが痛くなるのでしょうか。
その秘密は、血液の流れ方に関係しています。
実は食後、血の巡り方には少し偏りが出ます。
空腹の状態では、胃の中は空っぽです。
つまりお休みをしている状態です。
しかし、食後は大量の食べ物が胃の中に入ってくるので、活動のスイッチがオンになります。
休んでいた状態から一転して、フル活動になります。
胃は、食べたものを早く消化し、多くの栄養分を吸収するため、たくさんの血が必要とされます。
すると、胃や腸などの血液の流れがよくなりますが、そのほかの部分では血液の流れが悪くなります。
午後に眠くなる現象も、これが原因です。
胃や腸への臓器に血がたくさん流れる反動で、脳への血の巡りが悪くなる。
そのため、午後の授業は眠くなったりぼうっとしたりしやすいです。
そのときに激しい運動をしてしまうとどうでしょうか。
手足を激しく動かす運動をすると、胃や腸への血の巡りが悪くなり、痛みが生じます。
体から「おーい。血が足りないぞ」という悲痛の訴えです。
食後をした直後は、激しい運動を控えるほうがいいのです。