「猫鍋」という写真がブームになったことがあります。
鍋の中で身を丸くして、休んでいる猫の様子を撮影した写真や動画などが、テレビ、雑誌、インターネットで大賑わいです。
小さな鍋の中で休んでいる猫を見るとかわいらしく、見ているだけで癒されます。
こうした習性は昔からありますが、ストレス社会になった今だからこそ、鍋の中で寝る猫の姿に癒しを強く感じるのでしょう。
しかし、不思議な疑問があります。
そもそも、なぜ猫は鍋の中を好むのでしょうか。
猫は「鍋」が好きなのではありません。
「狭い場所」が好きです。
実は鍋に限らず、狭い場所は大好きです。
落ち着けて、安心でき、眠くなります。
猫がまだ野生だったころから警戒心が強いので、敵からの身を隠すために、見つかりにくい場所を探していました。
くぼみであったり、小さな穴などに隠れ、休んだり眠ったりしていました。
四方が囲まれたところのほうが敵から見つかりにくくなり、安心できます。
そのときの名残が現在でも残っていて、四方で囲まれた狭い場所に隠れようとします。
人間からすれば、狭い場所のほうが窮屈でストレスを強く感じますが、猫には逆です。
狭い場所こそ安心を感じ、ストレスが小さくなる場所です。
不思議な話ですね。
そこで家の中には、猫用に四方で囲まれた狭い場所を用意しておくといいでしょう。
先に述べた鍋でもいいです。
お釜、空のカバン、籠などでもOKです。
猫には、お昼寝用のベッドとして活用してくれるに違いありません。