私が高校を卒業した、19歳のころです。
留学をするため、高校の先生からの推薦状が必要で、卒業したばかりの母校に行かなければならない用事ができました。
久しぶりに母校に向かい、受付の女性と少し話をする機会がありました。
「見たことある人だ」
在学中からいつもいるお姉さんがいましたが、きちんと話をしたのは、そのときが初めてでした。
手続きの話など、初めはたわいない話をしていました。
しかし、初めて話したとき、感覚の一致を感じました。
初めて話をしたにもかかわらず、ほんの数分で話が合って、私のほうからあっという間に食事に誘ってしまいました。
妙に波長が合っていました。
考え方や性格など、波長が合う人とは話し始めてほんの数分で、なぜかわかってしまいます。
相手も意外に乗り気で、すぐOKをしてくれました。
なんと、初めて話をした相手なのに、電話番号まで教えてくれました。
相手も似たようなフィーリングを感じていたのかもしれません。
特別、その女性に気があったわけではありませんが、当時の私は留学をするという心の高揚があったので、変な勢いがありました。
若さは、本当に怖いです。
勢いのあるおかげで、難しいことは考えていませんでした。
今振り返ると、なんて大胆なことをしたのだろうかと思います。
しかし、その「難しいことを考えない」という姿勢がよかった。
時間に余裕があって難しく考えすぎていると、ぎこちなくなり、こんな発展はあり得ないことです。
難しいことは考えない姿勢とその勢いは大切です。
その大胆な勢いがあるから、出会いがスムーズに進むという経験があったのです。