私が今、父に感謝していることは、私を手放してくれたことです。
高校卒業後、アメリカへ留学したいとき、許してくれました。
日本に帰り、今後は東京で就職したいときも、許してくれました。
よく許してくれたなと思います。
親の知らない土地へ子どもを行かせることは、つらいことだったと思います。
しかし、おかげで私は今、自分の能力を発揮することができています。
ときどき私は、不思議な感覚になることがあります。
自分を動かしているのは、自分ではない感覚です。
少し意味が難しいですかね。
私がしているおおもとは、すべて根底に親の力があることに気づきます。
自分が今ここまで成長できたのは、親のおかげです。
ということは、私の成長は、親によるものと考えることができます。
私は今、たくさん本を書いています。
たしかに書いたのは私ですが、書かせてくれているのは親です。
一人暮らしで自分の自由な時間があるからこそ、できることです。
親からの許しがなければ、1人で暮らすことはできませんでした。
自由な時間もできなかったことでしょう。
いまだに親のそばで暮らす状態が続いていれば、今の私は存在しません。
親は、そばにいるだけで、口を挟んできます。
畑仕事のこと、家族行事のことなどです。
話しかけてくるたびに、自分のやりたいことを妨げられます。
東京で一人暮らしをすることを許してくれたり、束縛せずに好きなようにさせてくれたりします。
お世話されていないようですが、実は十分にお世話されています。
あやつり人形のように操作されているような感覚です。
親からの許し、支援援助、愛情があったからこそ、今の私が存在しています。
遠くにいる親から操られているような感覚になっているのです。