子どもから見ると、すぐ怒鳴る父は、尊敬の対象ではなくなります。
間違ったことをしたからとはいえ、怒鳴って怒るのはいけません。
感情に振り回されている姿に見え、大人らしくないように見えます。
大人から見ても、怒鳴っている大人は子どものように見えます。
子どもから見ても、怒鳴っている大人は子どものように見え、頼りなく思えてしまうのです。
私が子どものころに見た「すぐ怒る大人」は、子どもから見ても面白おかしく思えたものです。
「それくらいのことでいらいらしなくてもいいのに」と思い、器が小さく感じてしまいました。
怒鳴っている人を、尊敬の対象とは見られないのです。
子どもを怒鳴る親は、子どものためにと思っているようです。
しかし、子どもは叱られるとそれだけで頭がいっぱいになり、反省する余裕がなくなります。
そのことに、大人は気づいていません。
父親だけでなく、母親もです。
怒鳴ることは、一種の脅迫です。
恐怖脅迫という圧力によって教育する方法は、子どもを怖がらせてしまいます。
すぐ怒る親のもとでは「きちんとしよう」というより「叱られないようにしよう」という保守的な気持ちが大きくなります。
本来は、自分の間違ったことを反省して、次からは間違えないように行動するための教育です。
しかし、子どもが間違ったからという理由で、怒鳴ってしまう親だと、子どもは「間違えないように」とばかり考えてしまいます。