褒めることは、子どもも親も元気になる教育方法です。
しかし、褒めることがよいことだと頭ではわかっているが、なかなか褒めることで教育できない親が多い。
なぜでしょうか。
自分が怒鳴られ叱られて育ってきたから、子どもにも同じ苦しみを経験させたい気持ちが、無意識のうちにあります。
ないと思っても、褒める教育ができないからには、必ず理由があります。
その原因の多くは、自分と両親との関係です。
幼少期、親からの厳しい教育を受けてきた苦しみを、自分の子どもにも経験させたい肉親への仕返しが、子に対して表れます。
虐待された子どもが大人になると、自分の子どもにも虐待をする傾向があります。
「もう親のことは忘れた」と思っても、心の奥では、まだ許していない自分がいるからです。
自分が親になり、子を育てようとしたとき、ふと昔の記憶がよみがえり、同じように怒鳴って怒ってしまいます。
肉親への恨みが、自分の子へ表れているのです。
仕返しの延長です。
褒める教育ができないのは、子どもに問題があるのではありません。
本当の問題は、自分と両親との関係にあります。
褒める教育ができないと悩んでいるなら、自分と両親との関係を見直してみましょう。
根本的原因は、そこにあります。
子どもとの関係の前に、自分と親との関係を直すことです。
親との関係がよくなれば、子どもとの関係も必ずよくなります。