「三顧の礼」という故事があります。
中国の三国時代、蜀の劉備が、無位無冠の諸葛亮を軍師に迎えるため、その草庵を三度も訪ね、ようやく承諾を得たという話です。
諸葛亮は当初、乗り気ではありませんでした。
しかし、位の高い劉備が、身分の低い自分のところに三度も足を運んでくれたということで、諸葛亮は心を動かされたのです。
私たちは、三顧の礼から学ぶところがあります。
優秀な人材を確保するなら、じっと待っているだけではいけません。
自分のほうが高い立場であっても、優秀な人材を確保するためなら、こちらから相手のところに出向くことです。
遠く離れていても、足を運びたい。
時間がかかろうとお金がかかろうと、足を運ぶことです。
そして失敗に終わっても、簡単には諦めません。
優秀な人を採用するには「礼儀」と「粘り」が大切です。
留守なら、日を改めて訪問します。
断られても、望みは捨てません。
いったんその場は引き下がり、日を改めて再び足を運びます。
真心を見せ、頭を下げ、礼儀を尽くして、繰り返しお願いをします。
「雇ってやる」という傲慢な態度ではなく「何卒お願いします」という丁寧な態度を見せることが重要です。
そうすれば、相手の心は動きます。
「ノー」が「イエス」に変わります。
優秀な人材を確保するためなら、三顧の礼を実践しましょう。