成長に応じて名前が変わる魚のことを「出世魚」といいます。
出世魚といえば「ブリ」が有名です。
ブリは、生まれたときからブリという名前ではありません。
ブリという名前になるまでに、何度も名前が変わることで知られています。
関東地方では「ワカシ→イナダ→ワサラ→ブリ」という順で名前が変わっていきます。
「ボラ」も出世魚の1つです。
関西地方では「ハク→オボコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド」という順で変わっていきます。
少し名前が変わるのではなく、完全に名前が変わるところが面白いですね。
出世魚の名前の変化を知らないと、完全に別の魚だと思ってしまうでしょう。
しかも何度も名前が変わるのですから、ますますユニークです。
この面白さは、ぜひ私たちの人生に取り入れたい工夫です。
私たちも出世魚のように、成長やステージに応じて名前を変えてみませんか。
歴史を振り返ると、武士は江戸時代まで、元服の際に名前を変える風習がありました。
時代の移り変わりとともに武士はいなくなりましたが、名前を変える風習について、個人的に取り入れるのは「あり」でしょう。
1つの名前にとらわれる必要はありません。
「名前は1つでなければいけない」という固定観念です。
名前にはもっと自由度があります。
戸籍上の実名は1つであっても、自分でオリジナルの別名を付けることはあっていいのです。
私たちも出世魚のように、成長やステージに応じて新しい名前を付けてみましょう。
常識にとらわれず、もっと自由な発想にチャレンジです。
高校生の自分、大学生の自分、社会人の自分。
独身の自分、既婚の自分。
会社員の自分、自営業の自分。
20代の自分、30代の自分、40代の自分など、成長やステージに応じて新しい名前を付けるのです。
もちろん50代や60代、70代や80代でも同じです。
成長するということは、出世するということです。
人生100年時代ですから、いろいろな名前を楽しんだほうがわくわくできて充実します。
今のあなたには、どんな名前がふさわしいでしょうか。
今の自分をイメージしながら「もう1つのマイネーム」を考えてみましょう。
「自分の名前を自分で名付ける」というチャレンジは、間違いなく新鮮です。
私たちも出世魚のように、成長やステージに応じて名前を変えてみると、出世した気分を楽しめるのです。