オーディションで不採用通知を受けたとき、ひどく落ち込む人がいます。
「またダメだった。容姿が悪いせいだろうか。演技力が低いせいだろうか。情けないことだ」
落ち込むだけで終わらず、自分を責めて、自己嫌悪や自己否定をする人さえいます。
「自分が情けない。自分はダメな人間なのかもしれない。そもそも役者に向いていないのではないか」
自分より若い人やキャリアの浅い人が受かっていると、ますます複雑な気持ちになるでしょう。
ここに誤解があります。
オーディションに受からなくても、落ち込む必要はありません。
自分を責めたり才能を否定したりする必要もありません。
オーディションに受からなかったのは、シンプルな理由です。
「制作サイドが求めているイメージに合っていなかった」
これだけなのです。
オーディションは、制作サイドによって求められているイメージがあります。
主役や脇役でも、敵役やライバル役でも、イメージがあります。
年配者を主人公とした物語であれば、そういうイメージの人が求められるでしょう。
脇役が、世間知らずの青年であれば、そういうイメージの人が求められるでしょう。
舞台によって役柄のイメージは明確に決まっています。
自分にとってはイメージに合っていると思っていても、制作サイド側が「違う」と判断すれば受かりません。
容姿や演技力より、まずイメージです。
どれだけ容姿が整っていようと、どれだけ演技がうまかろうと、制作サイドが求めるイメージに合っていなければ不採用です。
こうした事情を理解すれば、オーディションに受からなくても落ち込む必要はないとわかるはずです。
「制作サイドのイメージに合っていなかったのだろう。仕方ないね」とシンプルに理解すればOK。
気を取り直して、別のオーディションを受けましょう。
自分に合ったイメージがどこかにきっとあります。
いつか必ず自分に合ったオーディションが巡ってきます。
あなたのイメージに合ったオーディションであれば、すんなり合格するのです。