10代のころは、親に偉そうなことを言っていました。
「育ててもらって当たり前」「お小遣いがあって当たり前」という状態でした。
当たり前と思うかぎり、感謝もありません。
10代は、親から育てられている立場上、親のことを軽く見やすいです。
親がいても「親」という認識が薄いです。
しかし、20代になると、親に対する感じ方が変わります。
20代は、どれだけ親がすごいのか、あらためて知る時期です。
学生生活は、一人暮らしを経験することもあるでしょう。
親からの仕送りだけが頼りになります。
足りない学費を補うためにアルバイトをするのですが、これもまた驚きます。
「こんなに働いているのに、これだけしか稼げない」という現実に驚くのです。
お金は不思議です。
稼ぐのは大変なのに、なくなるのは一瞬です。
自分が親にお小遣いをせびっていたことが、どれだけ親を苦しめていたのか、よくわかります。
学校を卒業して、社会人になれば、自分の稼いだ給料で生活しなければいけません。
見かねた親が手渡してくれるお小遣いが、ありがたく感じます。
親が神様に見えるのです。
人によっては、20代のうちに、結婚と出産を経験することもあります。
子どもを持つと、子育ての苦労を、痛切に感じます。
「自分みたいな親不孝者を、親はよく我慢して育てたものだ」と、尊敬するようになります。
10代のころに暴れて、親を困らせていた人ほど、よく反省します。
もうまったく、偉そうなことを言えなくなるのです。
20代は、本当の意味で「親」という認識が生まれる年ごろです。
20代は、本当の親子関係を築く時期です。
お父さんやお母さんの誕生日には、食事をおごりましょう。
父の日や母の日には、プレゼントを贈りましょう。
今からでも、まだ間に合います。
20代になって、ようやく本当の親子関係が始まるのです。