海外の体験は、海外でしかできません。
そんなの当たり前だろうと思います。
たしかにそうですが、軽く考えている場合が多い。
あらためて考え直して、きちんと自覚することが大切です。
国内には、海外に行ったような気分にさせるものが山ほどあります。
たとえば、テレビや雑誌です。
テレビや雑誌で、海外の様子を手軽に見聞きできます。
また、大手検索エンジンの地図検索機能には、海外のストリートを3Dで映し出すものもあります。
前に進めば前に進んだ分、景色も変わります。
実際に現地の様子を写真で撮っているため、リアリティーがあります。
海外旅行に行って、その土地を歩いているかのようです。
また国内の主要都市なら、各国の料理専門店が数多くあります。
「タイ料理」「韓国料理」「インド料理」「中国料理」「フランス料理」などです。
その国に旅行して、本場の料理を食べているような気にさせてくれます。
それだけ揃っていると、どう思うでしょう。
「海外に行く必要はないだろう」と思ってしまいやすい。
しかし、そうではありません。
あくまでこれらは「疑似的な体験」です。
疑似的に体験はできても、体験による刺激は部分的です。
どんなに科学技術が進歩しても、やはり本場の海外体験は、海外でしかできません。
この当たり前で重要なことを、いま一度、認識することが大切です。
その土地に行って、空気のにおいを感じたり、人々の動く様子を見たりすることは、現地に行って五感を通して得られるものです。