海外旅行に行けば、やはりその国の料理を食べるのが楽しみの1つです。
先進国の主要都市なら、国内にいながら各国の料理を口にできます。
「海外に行く必要ないね」
いいえ、違います。
実際に海外に出て、現地で本場のものを食べるのは、違います。
「本場」と聞くと、何でもおいしそうに思えます。
「本場のキムチ」
「本場のチーズ」
「本場のハンバーガー」
「本場のグリーンカレー」
どれも舌鼓を打ちます。
ところが実際、そうとは限りません。
実際に現地で「本場」を口にすると、結構ショックを受けることがあります。
誤解を恐れず言ってしまえば「本場はおいしくない」と思います。
もちろん本当においしいものもありますが、期待はずれが多いのも事実です。
私が韓国に旅行に行って「本場のキムチ」を食べたとき、かなりがっかりしました。
「えっ。これが本場のキムチ? これなら日本で食べるキムチのほうがおいしいではないか」
また、タイに旅行に行って本場のグリーンカレーを食べたときは、自分の口に合わなくて、残してしまったくらいです。
母国で食べるグリーンカレーは食べられるのに、本場のグリーンカレーは最後まで食べられない。
ほかの国の本場料理を食べたときも、よくそうした状況がありました。
そのとき、はっと気づきます。
実は、国内で提供されている世界料理のほとんどは、アレンジが加えられています。
日本国内で売られている「本場韓国のキムチ」とあっても、調味料や味を、日本人の舌に合うようにアレンジされています。
日本国内で売られている「本場のグリーンカレー」とあっても、調味料や味を、日本人の舌に合うように料理法を変えています。
なぜそうするのかというと、やはり売り上げを上げるためです。
まずいと思うものは売れないし、リピーターを増やすためにも、おいしく作らなければならない。
日本で提供するなら、日本人の舌に合わせる必要があります。
それは、本場のチーズ、本場のステーキ、本場のハンバーガー、何でもそうです。
国内では「本場」とありながら「本場のように見せているもの」が多いです。
「本物の本場」というのは、現地でしか食べられないのです。