私は留学時代、バックパッカーに2人、出会ったことがあります。
1人は「ヒロユキ」という日本人男性です。
アトピー性皮膚炎で体全身が炎症でしたが、それにもめげず世界各国を旅していました。
「次はグアテマラに行ってみたいなあ」と言いながら、いつも背中をかいていました。
そのくらい旅が好きです。
もう1人は、すでに結婚して、子どももいる日本人女性でした。
旦那と子どもがいるのに、ほったらかしにして旅に出かけています。
「おいおい、それでいいのか」と思います。
冷たいのかと思っていると、財布にはきちんと旦那と子どもの写真が入っています。
自分とは、大きく異なる価値観を持っていることはたしかで、よく話をしていました。
ある日、2人のパスポートを見せてもらう機会がありました。
これがすごいです。
パスポートの査証欄に出入国スタンプがびっしり押されている。
もう押す場所がないので、査証欄を増補されている状態です。
これは入国審査の人も、まずスタンプを押す空白を探すのに苦労するはずです。
これはもはや、パスポートではありません。
証明書です。
スタンプがあるほど、海外を何でも経験した証拠になります。
それは勇気がないとできません。
パスポートの入国のスタンプは「あなたには勇気があります」という証拠にもなるのです。