テレビや雑誌などのメディアでは、外国での出来事を報道することがあります。
そのときのあなたの感覚は、どんなものですか。
テレビでほかの国の事件があっても「自分には関係ない」というくらいにしか思わない自分がいるのではないでしょうか。
実は私も、以前はそうでした。
「人種が異なる」というのは「別の生物」のように捉えがちです。
肌の色・言葉・文化などが自分とは違い、別物という感じがあります。
第一印象として、そうした外見面から捉えてしまいがちです。
しかし、そうではない。
「肌の色・言葉・文化などの違いがあり、人として別物」というのは誤りです。
逆です。
「人としては同じで、違うのは肌の色・言葉・文化」というほうが正しい。
学校の教科書では「世界の人はすべて、同じ人間」という勉強をします。
それはあくまで頭でする勉強です。
わかっているようで、わかったつもりだけになっている。
知識でわかっていても、ほかの国の人と直接接する時間がないと、本当に実感が湧きません。
海外旅行には、そういう誤った認識を正す効果があります。
いくつかの国を回って、現地の人々の生活風景を目にすることでしょう。
すると、人として中心になる部分は、どの国も同じだということに気づきます。
私は海外旅行をするたびに思うことがあります。
「海外の人は、もっと怖いかと思っていたけど、普通だった」ということです。
みんな人は同じです。
生きるために働いてお金を稼ぎ、家族を構成し、食事をしたり寝たりです。
人と愛し合ったり、仲のいい友人と語り合って笑ったり、時には喧嘩をしたりです。
喜怒哀楽は、完全に世界共通です。
人としての根底は、世界のどの人も同じであることを、教科書からではなく、実体験から学べるのです。