執筆者:水口貴博

人生を変える「海外旅行」のすすめ

11

期待をしつつも、期待しすぎないほうがいい。

期待をしつつも、期待しすぎないほうがいい。 | 人生を変える「海外旅行」のすすめ

初めてグランドキャニオンに行ったとき、全然期待はしていませんでした。

行くきっかけは、ささいなことでした。

留学していたロサンゼルスで、友人が誘ってきました。

「ちょっとラスベガスに行くけど一緒に行くかい。ついでにグランドキャニオンにも行く予定だよ」

「ついで」というところが、大切な点です。

あくまで「ラスベガス」が主目的でした。

「ラスベガス」というネームバリューが強すぎたため、グランドキャニオンへの期待が弱くなっていたこともあります。

申し訳ないですが、そのとき「グランドキャニオン」が何なのかも、よく知りませんでした。

「名前だけは聞いたことがある」という程度でした。

「グランドキャニオンはどんなところなの」と聞いて「これだよ」と言って見せてくれた雑誌の写真でわかったくらいです。

前提知識がまったくなかった。

旅行へ出かけます。

結論から言えば、印象に残っているのは、ラスベガスよりグランドキャニオンでした。

ラスベガスは、砂漠の中にあるギャンブルの町ということで大変有名です。

期待どおりの素晴らしい町でした。

夜でも昼のように明るく、ギャンブルをする人で大にぎわい。

期待が大きかったので「期待していたとおりだ」という感じです。

しかし、それは「予定されていた感動」でした。

そういう感動が得られるであろうことがわかっていたので、心の準備ができていました。

しかし、グランドキャニオンは違いました。

全然期待をせず「おまけ」としてついでに行ったので、完全に度肝を抜かれました。

「うわっ、なんだろう。すごい!」

現地に到着して、呆然ぼうぜんとしました。

完全に度肝を抜かれました。

急に背中から、大声で「わっ」と驚かされた感じです。

期待していなかったので、逆に驚きと感動が大きく、印象深く残っています。

「地球上にこんなところがあったのか」と、そのときの感動は今でもはっきり覚えています。

この経験を通して、私は海外旅行を楽しむコツに気づきます。

海外旅行に行くとなると、やはり期待すると思います。

期待するなと言われても、期待してしまうでしょう。

それは仕方ないことですが、あまりに期待が大きすぎると、現地での感動が「予定された感動」になります。

そこで、あえて期待しすぎないことが大切です。

「期待しつつも期待しすぎない」

これです。

少し難しいですが、海外旅行をするときは、このくらいの心持ちがちょうどいいのです。

人生を変える「海外旅行」のすすめ(11)
  • 期待をしつつも、期待しすぎないようにする。
「余裕ができてから」と思えるのは、すでに余裕がある証拠。

人生を変える「海外旅行」のすすめ

  1. さあ、世界に目を向けよう。
    海外旅行をすると、見識が一気に広がる。
  2. 昔に比べ、現代ほど海外旅行がしやすい時代はない。
  3. 学生時代こそ、海外旅行をするベストタイミング。
  4. 難しく考えない。
    「行きたい」と思ったときに行くのが一番。
  5. 海外旅行の第一関門は、親の説得。
  6. 学生なら、遊びも勉強として受け止めてもらいやすい。
  7. 海外旅行で敷居が低くなる方法。
  8. 外国人に見慣れること。
    これが見識を広める第一歩。
  9. 本場は、おいしくない?
  10. 自分が感じる「おいしい」という基準は、必ずしも世界共通とは限らない。
  11. 期待をしつつも、期待しすぎないほうがいい。
  12. 「余裕ができてから」と思えるのは、すでに余裕がある証拠。
  13. 海外の体験は、海外でしかできない。
  14. 批判は抜きにして「そういうものだ」と受け入れる。
  15. 本当に素晴らしい観光地は、1回ではとても見切れない。
  16. 観光地は「誰と行くか」でまったく変わる。
  17. 時間もお金もなくていい。
    先に航空券を購入する。
    すると、時間とお金は作られていく。
  18. 海外旅行へ行くと、母国を客観視でき、素晴らしさを再認識できるようになる。
  19. 未知の経験が、素晴らしい教養。
    教えられたわけでもなく「なるほど」とわかることがある。
  20. 余裕がないときこそ、海外旅行をする意味は大きい。
  21. パスポートの出入国のスタンプは、勇気の証明。
  22. 現地の人と「挨拶」だけでなく「会話」もする。
  23. 自分の限界を超えるのは、難しいようで簡単。
  24. 若いころに受けた刺激は、その人の土台を作り上げる。
  25. なぜ海外に行くと、恋に落ちやすくなるのか。
  26. すべてを知ったつもりになっているのは、新しい情報が入ってこないから。
  27. 夢中になって写真を撮るより、自分の目で見て、感動すること。
  28. 本当に感動させられるのは「鮮明な写真」より「色あせた記憶」である。
  29. 海外旅行によって「世界の人はすべて、同じ人間」という認識を深めることができる。
  30. 興味があるから行くのではなく、行くから興味が出てくる。

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