本来、犬は「笑う」という表情をつくることはできません。
「寂しさ」「怒り」などの表情はありますが、面白くて笑う笑顔をつくることは本来できないはずです。
笑った笑顔をつくるのは高度であり、できるのは人間くらいです。
しかし、です。
長年犬と連れ添っていると、犬が笑顔の表情を見せ始めることがあります。
長年連れ添っている犬のすべてがそうなるわけではありませんが、そうした事例は数多く耳にしたことがあります。
私の場合、他人が飼っている犬が笑顔になるところを、何度か見たことがあります。
たしかに人間のつくる笑顔とそっくりの顔でした。
歯を見せ、目尻にしわが寄り、にこっと頬が吊り上がり、人間がつくる笑顔そのものです。
単なる噂ではないことはたしかです。
なぜ、笑えるようになるのでしょうか。
これは、飼い主が笑っている表情を犬が真似したためです。
犬に話しかけるとき、いつも笑顔になってにこにこしていると、まれに飼い主の表情を犬が真似をし始めることがあるようです。
「真似」とは、人間だけでなく、あらゆる動物に共通する学習手段です。
その結果、犬も嬉しいときに顔で表情をつくって、表現する場合があります。
特に、表情が豊かな飼い主に育てられると、笑顔をつくる犬になりやすいようです。
ペットは飼い主に似るとはこのことなのです。