犬を飼う場所が室内であれ屋外であろうと、不思議な行動を目にすることがあります。
同じ動きを何度も繰り返す行動です。
たとえば、次のような光景に心当たりはありませんか。
ごみ箱の周りをくるくる回る。
柱の前を行ったり来たりする。
自分のしっぽを追いかけて、くるくる回る。
同じ場所で円を描きながら、ひたすら歩き続ける。
何か虫でも飛んでいて気になって追いかけているのかと思いますが、特に何も飛んでいる様子はない。
なぜそんなことをしているのかと思います。
もし、こうした同じ動きを繰り返す様子が見られれば、おそらく犬がストレスを感じているサインです。
精神的なストレスを何とか吐き出したいと思い、体をじっとしていられません。
精神的なストレスとはいえ、不安かもしれませんし、緊張かもしれませんし、焦りかもしれません。
犬は、精神的なストレスを抱え、心の葛藤を紛らすために体を動かし、いら立つ気分を忘れようとしているのでしょう。
人間の場合でも、ストレスを感じたときは、貧乏ゆすりを始めたり、ペン回しを始めたりしますが、それに近い状態です。
いらいらしたり不安になったり焦ったりするときには、体がうずく衝動に駆られます。
犬も同じように同じパターンの動きを繰り返しているようなら、同様にストレスを感じ始めている証拠です。
また見落としやすいのは、暇すぎる状態です。
暇すぎてもストレスになります。
ストレスを発散させる機会がないため、仕方なく意味のない行動をして気持ちをなだめていることも考えられます。
どのようなストレスかは、その犬の状況によります。
一概には言えません。
飼い主が散歩を忘れがちになっているのかもしれません。
遊び相手になってくれていないのかもしれません。
食事の量が少ないのかもしれません。
汚い部屋にストレスを感じているのかもしれません。
もし犬が同じ行動パターンを始めれば、いま一度、生活を振り返ってみましょう。
まず何がストレスになっているのかを見つけます。
見つかれば、そのストレス源をなくすか、小さくさせるなどしましょう。
もちろん犬のストレスを完全に解消させるのは難しいでしょう。
しかし、可能なかぎり小さくさせることなら、できるはずです。