犬の健康には「タンパク質」と「カルシウム」が欠かせません。
牛乳には、このタンパク質もカルシウムも豊富に含まれています。
健康によいと思い、水の代わりとして与えている家庭も多くあると思います。
しかし、犬に牛乳をやると、下痢を起こす場合が多いようです。
どろどろ状になった糞をしやすくなります。
なぜでしょうか。
牛乳には「乳糖」という甘み成分が含まれています。
この甘み成分は、通常は「ラクターゼ」という酵素で分解されます。
生まれたばかりの子犬のころは、体内にたくさんラクターゼがあるため、母犬のお乳や牛乳なども消化できます。
ですが、成長するにつれて次第に少なくなります。
そのため成犬の多くは、牛乳を飲んでしばらくすると、ラクターゼ不足のため乳糖を分解しきれず、下痢を起こしやすくなります。
基本的に、牛乳は与えないほうがいいでしょう。
タンパク質やカルシウムなど、犬に必要な栄養分も含まれていますが、下痢をしてしまうのでは栄養分の吸収もできず台無しです。
ただし、これも体質によります。
犬の種類によっては、牛乳を飲んでも平気な犬もいるようです。
飼っている犬の体質を考えながら、飲ませてよいかの判断をしましょう。