犬を飼っているときに、自分の足をなめる行動を見たことがありませんか。
単に毛繕いやかゆみのため、ときどきなめることもあるでしょう。
しかし、1日中ずっとなめ続けていると「どうしたんだろう」と思い、気になり始めます。
そのうち皮膚がただれ、血が出るまでなめていれば、さすがにほうっておけません。
まず考えられるのは、何か皮膚病にかかっているのではないかという可能性です。
痛みやかゆみで、気になってなめている場合があります。
足の様子を細かくチェックして異常を確認してみましょう。
わかりにくければ、一度、動物病院に連れて行き、獣医師に見てもらうといいでしょう。
もしそれでも特に異常が見つからなければ、おそらく「ストレス」が原因と考えられます。
犬が何か不安を抱え始めている証拠です。
例えて言うなら、人間が指をしゃぶっているのと同じです。
幼い子どもが、自分の指をしゃぶっている光景を見たことがあると思います。
自分の指をなめることで心の不安など紛らし、自分で自分を慰めたりいたわったりしようとしています。
親からの愛情が乏しかったり、待遇が厳しすぎたりすると、甘える対象がいないので、自分で自分の指をなめていたわろうとします。
犬も同じです。
飼い主からの愛情が乏しかったり、逆に飼い主から厳しい待遇を受けすぎていたりすると、不安を感じます。
甘える対象がいないので、仕方なく自分で自分の足をなめて自分をいたわろうとします。
接している時間が短すぎていませんか。
逆に、連日しつけに力が入りすぎて、厳しく接しすぎていませんか。
何かつらいお仕置きを与えていませんか。
意外なところで、退屈もストレスの原因になります。
何もすることがないのは、虚無感によってストレスをためやすくなります。
少し意識改革をしましょう。
「飼い主として」より「親として」接するように心がけましょう。
もちろん本当の生みの親ではありませんが、飼っているペットにわが子のように愛情をたっぷり注いで接してあげます。
そういう感覚を持っていれば、自然と親らしい愛情を持って接することができるようになります。
散歩をしたり、ボール遊びやフライングディスクなどをしたりして接する機会を増やせば、なめる癖は自然と治まるはずです。