執筆者:水口貴博

新入社員が入社3年間に心がける
30のこと

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球拾いは、
雑用ではない。
立派な勉強なのだ。

球拾いは、雑用ではない。立派な勉強なのだ。 | 新入社員が入社3年間に心がける30のこと

入社をして間もないころ、おそらくあなたは一種の絶望を感じることでしょう。

たいてい入社したばかりの新人は、大きな夢や希望を抱いています。

抱きすぎているばかりに、現実とのギャップに驚きを隠せません。

「大きな仕事を担当して、大きな実績をあげたい。

しかし、やらされることといえば雑用ばかり。

コピーとり、お茶くみ、掃除。

こういうことをするために、仕事をしているわけではない」。

中学校の部活のようです。

テニス部に入部したばかりの新人に、ラケットを渡し、コートでボールを打たせてくれるわけではありません。

入部したばかりの新人は、まず「球拾い」から始めます。

先輩が打ち損なったボールを拾い、保守役を努めます。

テニス部に入部した人はみんな、テニスをしたいから入部したわけです。

しかし、やらされることといえば球拾いばかり。

コートはおろか、ラケットさえ握らせてくれません。

ここで仕事を辞めてしまう新人が多いのです。

「球拾いをするために、テニス部に入ったわけではない。

しかし、やらされることといえば、雑用ばかり。

球拾い、ラケット磨き、掃除。

こういうことをするために、テニス部に入部したわけではない」。

あらあら、さっきの仕事の例とそっくりですね。

本当は、新人には新人に適した仕事が与えられています。

ここを見逃してはいけません。

テニスの球拾いをしっかりするためには、先輩の動きをしっかり見ていなければなりません。

手足の動きを見て「この球は打てないな。よし、球を取りに行く準備だ」と、先輩の動きを真剣に見つめていなければなりません。

これほど手本を学ぶチャンスはありません。

新人には、基本的な動きを学ぶチャンスが与えられています。

そのために「球拾い」という仕事をさせているのです。

球拾いとはいえ「保守」という立派な仕事が与えられているのです。

初めてテニスに取り組むときには、まず手本となる先輩の動きをしっかり見て、打ち方やタイミングを勉強します。

「このボールは打てそうだ」

「このボールは打てそうにない」

「こういうボールのときには、どう対処すればいいのか」

「なるほど、こういう方法で攻めればいいのか」

こうした答えは、先輩の動きを目の前に観察し、吸収することで学べます。

目の前で数多く繰り広げられていますから、これほど勉強できる機会はありません。

「球拾い」という名前がついているから「雑用だ」と勘違いをして、やめてしまう人が多いのです。

ださいと感じるかもしれませんが、学べる勉強はたくさんあります。

雑用をどれだけ真剣に取り組むかによって、仕事を辞めてしまうか、大きく成長できるかが決まります。

球拾いは「雑用」ではなく「勉強」です。

新入社員が入社3年間に心がけること(9)
  • 一生懸命に雑用をして、自分を磨く。

新入社員が入社3年間に心がける30のこと
新入社員が入社3年間に心がける30のこと

  1. 入社3年間にできた差は、後から取り戻せない。
    入社3年間にできた差は、後から取り戻せない。
  2. 人付き合いこそ、一番の課題。<br>人間関係に苦労は、当たり前。
    人付き合いこそ、一番の課題。
    人間関係に苦労は、当たり前。
  3. 基本言葉、言い忘れていませんか。
    基本言葉、言い忘れていませんか。
  4. 仕事の仕方を徹底的に極める。
    仕事の仕方を徹底的に極める。
  5. 新人時代は、アクセル全開でいい。
    新人時代は、アクセル全開でいい。
  6. 新人のうちは、どんな仕事でも引き受ける。
    新人のうちは、どんな仕事でも引き受ける。
  7. ウォーミングアップがないと、仕事ははかどらない。
    ウォーミングアップがないと、仕事ははかどらない。
  8. 入社3年間は「新人です」というセリフに要注意。
    入社3年間は「新人です」というセリフに要注意。
  9. 球拾いは、雑用ではない。<br>立派な勉強なのだ。
    球拾いは、雑用ではない。
    立派な勉強なのだ。
  10. 小さな実績をこつこつ積み上げて、大きくする。
    小さな実績をこつこつ積み上げて、大きくする。
  11. 任された雑用のトップになろうではないか!
    任された雑用のトップになろうではないか!
  12. 抽象的を卒業しよう。<br>社会人からは、具体的が大切。
    抽象的を卒業しよう。
    社会人からは、具体的が大切。
  13. 報告・連絡・相談は、言われる前に言う。
    報告・連絡・相談は、言われる前に言う。
  14. 世間知らずの状態から抜け出そう。
    世間知らずの状態から抜け出そう。
  15. 偏りのある情報から抜け出そう。
    偏りのある情報から抜け出そう。
  16. 頭だけで考えない。<br>トライして、失敗して、体を通して学ぶ習慣を持つこと。
    頭だけで考えない。
    トライして、失敗して、体を通して学ぶ習慣を持つこと。
  17. 仕事の依頼が来るまで、席でじっと座ってばかりになっていませんか。
    仕事の依頼が来るまで、席でじっと座ってばかりになっていませんか。
  18. トイレ掃除は、人間の内側が見える仕事。
    トイレ掃除は、人間の内側が見える仕事。
  19. 入社3年間は「貯金」より「自己投資」に比重を置く。
    入社3年間は「貯金」より「自己投資」に比重を置く。
  20. 仕事にも「鮮度」がある。<br>頼まれた瞬間から始めよう。
    仕事にも「鮮度」がある。
    頼まれた瞬間から始めよう。
  21. 得意な分野を作ろう。<br>仕事には「波及効果」がある。
    得意な分野を作ろう。
    仕事には「波及効果」がある。
  22. 実績は、姿勢によって作られる。
    実績は、姿勢によって作られる。
  23. 失敗をしたときの対応によって、成長の差ができる。
    失敗をしたときの対応によって、成長の差ができる。
  24. 師匠を見つけると、スピード成長ができる。
    師匠を見つけると、スピード成長ができる。
  25. 仕事ができるようになるほど、上司は口を出してくる。
    仕事ができるようになるほど、上司は口を出してくる。
  26. もうこれからは迷わない。<br>社会人からは、決断力をつけよう。
    もうこれからは迷わない。
    社会人からは、決断力をつけよう。
  27. 自分の体は1つ、取り換えはできない。<br>仕事のしすぎには、要注意。
    自分の体は1つ、取り換えはできない。
    仕事のしすぎには、要注意。
  28. 水のようになろう。<br>「こだわり」は、仕事への障害となる。
    水のようになろう。
    「こだわり」は、仕事への障害となる。
  29. どんなシチュエーションでも、無礼講になってはいけない。
    どんなシチュエーションでも、無礼講になってはいけない。
  30. 誰もが一度は考える。<br>「仕事、辞めようかな」
    誰もが一度は考える。
    「仕事、辞めようかな」

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