執筆者:水口貴博

新入社員が入社3年間に心がける30のこと

27

自分の体は1つ、取り換えはできない。仕事のしすぎには、要注意。

自分の体は1つ、取り換えはできない。仕事のしすぎには、要注意。 | 新入社員が入社3年間に心がける30のこと

「3倍働ければ、3倍の速さで成長できる!」

私は入社したての新人のころ、このように単純に考えていたときがありました。

3倍多く仕事できれば、それだけ多く経験ができ、身につく早さも3倍に速くなるものだということです。

たしかに3倍働ければ、3倍の速さで成長できるという計算どおりに、ある程度いい線まではいきます。

今になって考えると、半分は正しく、半分は間違っているということに気づきます。

ある一線を越えると、効率より、非効率のほうが大きくなり、仕事への対応がおろそかになってしまうのです。

人間はロボットではありませんから、長時間働けば、当然それだけ疲れます。

3倍働けば、たしかに3倍早く成長できますが、一方では3倍速く疲れることになるのです。

この疲れを取っていかないと、いずれショートしてしまうことになり、仕事のしすぎのために倒れることになります。

ストレスをため「鬱病」になったり、燃え尽き症候群になったりと、回復が難しい病に悩まされることになります。

私は以前、仕事を月に300時間もこなしている男性と出会ったことがあります。

たしかに多く仕事を経験しているだけあって、動きがよくて、知識もあり、仕事のできる人でした。

しかし、彼は仕事のしすぎのため、ついに倒れてしまい「潰瘍性大腸炎」という病気になってしまいました。

彼いわく、この病気は完治が難しく、場合によっては一生治らない場合もある、とのことです。

その大腸炎になってからは、仕事のペースがほかの人より速くても、人一倍疲れやすい体質になってしまいました。

「仕事を一生懸命しても、健康を失っては意味がないじゃないか!」

私は彼と出会ってから、考え方が大きく変わりました。

ただ一生懸命に働けばいいわけではなく、自分のペースを考えながら仕事をする必要があるのです。

私は入社して2年半の間は、一度も欠勤をしたことがありませんでした。

私にとって、これは自慢でした。

1日も休まないことは素晴らしい、と思っていたからです。

しかし、本当のことをいえば、体調が悪くても、無理をして会社に出勤していた状態でした。

彼の仕事のしすぎによって健康を失った姿を見て、体調不良のときには、思い切って体を休ませるようになりました。

体が一度壊れてしまってからでは、遅いのです。

ロボットは体の取り換えが可能ですが、自分の体は1つ。

取り換えはできません。

ただ働けばいいわけではない。

ただ仕事を多くすればいいわけでもない。

マラソンと同じように、こつこつマイペースが、実は一番速いのです。

本当に体調が悪いときには、棄権をする勇気も、大切なことなのです。

新入社員が入社3年間に心がけること(27)
  • 仕事のしすぎには、注意する。
水のようになろう。
「こだわり」は、仕事への障害となる。

新入社員が入社3年間に心がける30のこと

  1. 入社3年間にできた差は、後から取り戻せない。
  2. 人付き合いこそ、一番の課題。
    人間関係に苦労は、当たり前。
  3. 基本言葉、言い忘れていませんか。
  4. 仕事の仕方を徹底的に極める。
  5. 新人時代は、アクセル全開でいい。
  6. 新人のうちは、どんな仕事でも引き受ける。
  7. ウォーミングアップがないと、仕事ははかどらない。
  8. 入社3年間は「新人です」というセリフに要注意。
  9. 球拾いは、雑用ではない。
    立派な勉強なのだ。
  10. 小さな実績をこつこつ積み上げて、大きくする。
  11. 任された雑用のトップになろうではないか!
  12. 抽象的を卒業しよう。
    社会人からは、具体的が大切。
  13. 報告・連絡・相談は、言われる前に言う。
  14. 世間知らずの状態から抜け出そう。
  15. 偏りのある情報から抜け出そう。
  16. 頭だけで考えない。
    トライして、失敗して、体を通して学ぶ習慣を持つこと。
  17. 仕事の依頼が来るまで、席でじっと座ってばかりになっていませんか。
  18. トイレ掃除は、人間の内側が見える仕事。
  19. 入社3年間は「貯金」より「自己投資」に比重を置く。
  20. 仕事にも「鮮度」がある。
    頼まれた瞬間から始めよう。
  21. 得意な分野を作ろう。
    仕事には「波及効果」がある。
  22. 実績は、姿勢によって作られる。
  23. 失敗をしたときの対応によって、成長の差ができる。
  24. 師匠を見つけると、スピード成長ができる。
  25. 仕事ができるようになるほど、上司は口を出してくる。
  26. もうこれからは迷わない。
    社会人からは、決断力をつけよう。
  27. 自分の体は1つ、取り換えはできない。
    仕事のしすぎには、要注意。
  28. 水のようになろう。
    「こだわり」は、仕事への障害となる。
  29. どんなシチュエーションでも、無礼講になってはいけない。
  30. 誰もが一度は考える。
    「仕事、辞めようかな」

同じカテゴリーの作品

ビジネスマナー」の人気記事

1
ビジネスマナー
入社3年間にできた差は、後から取り戻せない。
新入社員が入社3年間に心がける30のこと
2
ビジネスマナー
人付き合いこそ、一番の課題。
人間関係に苦労は、当たり前。
新入社員が入社3年間に心がける30のこと
3
ビジネスマナー
入社3年間は「貯金」より「自己投資」に比重を置く。
新入社員が入社3年間に心がける30のこと
4
ビジネスマナー
「ご苦労さま」と「お疲れさま」の違いに気をつけよう。
社内ビジネスマナーの30の基本
5
ビジネスマナー
任された雑用のトップになろうではないか!
新入社員が入社3年間に心がける30のこと
6
ビジネスマナー
「もしもし」は学生言葉だった!電話対応では「もしもし」を使ってはいけない。
電話対応の30のビジネスマナー
7
ビジネスマナー
「遅刻」と「忘れ物」は、絶対にしてはいけない。
社会人としての30の訪問・来客マナー
8
ビジネスマナー
師匠を見つけると、スピード成長ができる。
新入社員が入社3年間に心がける30のこと
9
ビジネスマナー
クッション言葉で、言いにくい一言が、言いやすくなる。
社内ビジネスマナーの30の基本
10
ビジネスマナー
独り言を言いながら、仕事をしない。
社内ビジネスマナーの30の基本

関連記事

© HAPPY LIFESTYLE CORPORATION