人生100年時代では、健康常識が重要です。
健康常識が古いままになっていないでしょうか。
すでに健康常識を知っているからといって、今も変わらず通用するとは限りません。
医学研究が進むにつれ、昔は常識とされていたことが、現在は変わっていることがあります。
時には逆になっていることもあるのです。
たとえば、一昔前であれば「お酒は適量であれば健康に良い」とされていました。
しかし、現在は違います。
その後の研究によって、お酒は少量であっても体に悪影響があることが判明しています。
もちろんお酒はストレス解消や円滑なコミュニケーションとして有効ですが、健康目的で積極的に飲むのは控えるのが良いでしょう。
健康維持に必要な歩数についても、昔と今とでは変わっています。
昔は「健康のために歩く長さは、1日1万歩が理想的」とされていました。
厚生労働省が2000年に発表した『健康日本21』でも、それを推奨する文言があります。
しかし、その後の研究によって内容が変わりました。
健康維持であれば、1日10000歩も歩く必要はないことが判明したのです。
現在では、1日6000~8000歩の範囲で十分な健康効果があるとされています。
卵のコレステロールについても、昔と今とでは変わっています。
卵はコレステロールが多いため、以前は「1日1個まで」が推奨されていました。
しかし、その後の研究によって、卵には血中コレステロールを下げる成分も含まれていることが判明しました。
そのため、健康な人であれば、卵の制限は不要となりました。
厚生労働省のガイドラインでも「卵の摂取個数に制限を設けない」といった表現がされるようになりました。
「卵は1日1個まで」は現在、古い健康常識となっているのです。
健康常識を身につけているからといって、安心とは限りません。
古い知識のままだと、間違っていたりやり過ぎていたり、時には逆効果になっていたりすることもあります。
世の中の常識が変わることがあるように、健康常識も変わることがあります。
年齢を重ねても、健康に関する本や雑誌に目を通すことは大切です。
定期的に健康情報に触れ、健康常識のアップデートを忘れないようにしましょう。