いい人になりたいならどうすればいいのでしょうか。
「当たり前のことに感謝できる人」になりましょう。
ふりや演技では不十分です。
真にそうなることが大切です。
世間には「当たり前」と言われていることが数多くあります。
食事ができるのは当たり前。
家があるのは当たり前。
蛇口をひねれば、水が出るのは当たり前。
家族や友人がいるのは当たり前。
仕事があるのは当たり前。
当たり前と言われることは数え切れないほどありますが、すべて錯覚です。
すべて素晴らしいこと、恵まれたこと、幸運なこと、そしてありがたいことです。
当たり前のように感じられるのは、単に慣れきっているだけです。
最初から存在したり手に入ったりしていると、それが普通に感じてしまい、何も感情を抱かなくなります。
当たり前に感じる錯覚を取り払ってください。
初心に返って丁寧に考えると、世の中に当たり前のことは1つもないことに気づかされます。
「食事ができるのは当たり前」といいますが、そうではありません。
過去には貧しい時代があって、まともに食事ができず、空腹に耐えた時期がありました。
現在でも食糧不足に苦しむ人は大勢いて、世界では9人に1人が飢餓に苦しんでいるといわれています。
「家があって当たり前」と思いますが、誤解です。
世の中にはホームレスの人も大勢います。
まともに雨風をしのげる場所がなく、身の危険にさらされている人もいます。
蛇口をひねれば普通に水が出ますが、当たり前ではありません。
過去には上水道が整っていない時代があり、水を手に入れるのに苦労したことがありました。
上水道が整備されている現在でも、長い間雨が降らなくて、水不足に苦しめられることがあります。
家族や友人がいることは当たり前に思われがちですが、誤解です。
生まれつき親がいない人や、離婚によって親に会えなくなった人もいます。
親がいても愛情に恵まれなかった人もいます。
「仕事があるのは当たり前」といいますが、違います。
過去には恐慌や不景気の時代があって、当時は職に就けない人であふれかえってきました。
現在でも、家庭や健康などの事情から、仕事をしたくてもできない人が大勢います。
世の中にはさまざまな立場の人がいて、数を上げれば切りありません。
当たり前と呼ばれることは、どれも素晴らしいこと、恵まれたこと、幸運なこと、そしてありがたいことです。
奇跡的なことと言っても過言ではありません。
いま一度、当たり前のことに感謝しましょう。
食事ができることに感謝。
家があることに感謝。
蛇口をひねれば水が出ることに感謝。
家族や友人がいることに感謝。
仕事があることに感謝。
当たり前のことに感謝できれば、常に満たされた気持ちでいられます。
「ありがとう」「ありがたい」の2つ言葉を口にすることが増えます。
不安や不満がすっと消え、心も軽くなります。
少々のトラブルがあっても動じなくなります。
当たり前のことに感謝できるようになれば、悪い人にはなりません。
すでに十分満たされるので、そもそも悪いことを考える発想がなくなるのです。
当たり前のことに感謝できるようになれば、いい人になれます。
当たり前のことに感謝できる人に、悪い人はいないのです。