あるところに、ため息を混じりで話す中年がいました。
「もう年だから……」
「もう若くないから……」
「もうおじさんだから……。もうおばさんだから……」
諦めたような表情を浮かべ、元気がない様子です。
自分のことを「おじさん」「おばさん」と自称しています。
若いと呼べる年齢は終わったため、やりたいことはあっても、今から始めるのは遅すぎると思っています。
その隣で、にこにこ楽しそうに話す高齢者がいます。
「この前は伊豆旅行に行ってきた。下田温泉が最高だった」
「ちょうど今、英会話を学んでいる。単語を覚えるのは大変だけど、新しい言葉を覚えるのは楽しい」
「来月は海外旅行でハワイに行く予定がある。久しぶりの海外旅行で楽しみ」
しわしわの顔でありながらも、にこにこした表情を浮かべています。
たくさん予定を立てていて、いろいろなことにチャレンジしています。
そして将来の夢を語っています。
「将来の夢は、ホノルルマラソンを完走すること」
目はきらきら輝かせて、表情はいきいきしていて、ずいぶん元気な様子です。
これではどちらが老人なのかわかりません。
客観的に見ると、高齢者のほうが若く見えてしまいます。
大切なのは、チャレンジ精神です。
チャレンジ精神に年齢は関係ありません。
チャレンジ精神があるかないかで、醸し出す雰囲気ががらりと変わります。
人の年齢には「体の年齢」と「心の年齢」の2種類があります。
体の年齢は時間に比例しますが、心の年齢は時間に比例しません。
チャレンジ精神を持っている人は、年齢に関係なく、いつまでも心は若者です。
「もう年だから」は禁句です。
心の年齢は、時間に逆行して若返ることが可能です。
いつまでも若くいたいなら、チャレンジ精神を大切にしましょう。
チャレンジ精神には、若返りの力があります。
新しいことに立ち向かうと、新鮮な刺激が得られ、脳も生き生きして、身も心も若返ります。
チャレンジ精神を持っているかぎり、青春の風が吹くのです。