業界研究や企業研究で確認する項目の1つが、初任給です。
初任給は、業界や企業の状態を知る目安になります。
成長に向かう業界や企業では初任給も高く、衰退に向かう業界や企業では初任給も低くなる傾向があります。
初任給は、入社後の年収をイメージしやすくなる指標でもあるため、参考にする人も多いのではないでしょうか。
さて、ここで注意したいのは、初任給に対する固定観念です。
「初任給は高ければよい」
「初任給が低いのは悪い」
そんな固定観念を持っていませんか。
ここが危ないのです。
初任給だけは、善しあしを判断できません。
注目してほしいのは、昇給率です。
初任給が低くても、昇給率が高い業界があります。
たとえば、金融業や保険業です。
金融業や保険業では、初任給は低くても、入社後に昇給率が高くなる傾向があります。
一方で、昇給が低い業界もあります。
たとえば、宿泊業や飲食サービス業などです。
宿泊業や飲食サービス業では、初任給も昇給率も低い傾向があります。
もちろんこれは参考であり、企業によっても大きく異なるため、一概には言えません。
給与面に限って言えば、昇給率は初任給より重要です。
昇給率が高ければ、初任給は低くても、生涯年収が多くなるでしょう。
給与面を確認するなら、初任給だけでなく、昇給率も確認したうえで判断することが大切です。